(2018年9月7日 10:00〜12:00)
宇宙ビジネスは、従来からのロケット、人工衛星の製造・打ち上げに限定したビジネス以外にも多種多様なものが創出されてきています。その定義を広義にとらえ、ロケット、人工衛星について直接的にも間接的にも関係するビジネスを宇宙ビジネスと捉えると従来、宇宙ビジネスに全く関係のなかった非宇宙企業様にも参入に大きなチャンスがあると考えています。もちろん、課題も多く、容易なことではありませんが、企業様の熱意があれば日本の宇宙ビジネスは、大きく進化し発展していくものと考えています。 本講演では、宇宙ビジネスの市場の概況と最新動向をお伝えします。その後、宇宙ビジネスに参入をお考えの企業様に重要となる考え方、視点をお伝えできればと考えています。
(2018年9月7日 12:45〜14:00)
かつて、宇宙活動の主体は国家や国際的な宇宙組織に限られていました。しかし、近年、民間企業による宇宙活動ないしはその可能性が急速に拡大してきており、それに合わせて、世界各国で、民間企業が宇宙活動を行うことを見据えた法環境の整備が進められています。このような中、日本でも、2016年末にいわゆる宇宙二法が成立しており、日本で宇宙活動を行おうとする民間企業は、これらの新しい法制に留意する必要があります。本講演では、世界・日本での宇宙活動に関する法環境整備の動向をご紹介するとともに、これらの立法の民間企業による宇宙活動に対するインプリケーション等、宇宙ビジネスに関する法務上の論点について概説致します。
(2018年9月7日 14:15〜15:30)
本テーマでは、主に50kg以下の小型衛星を対象とした技術開発を紹介する。人工衛星は国家機関のみならず、大学やアマチュア技術家等によっても開発され、打ち上げられてきた。大きさが10cm立方の人工衛星“Cubesat”が大学の一研究室で開発され、成功したことをきっかけに、こうした民間の手による小型衛星開発が爆発的に普及し、宇宙ビジネスに大きな影響を与えている。講演では小型衛星の歴史、目的などの背景や衛星内部システムについて説明し、何の目的で、誰が、どのように小型衛星を開発し使うのか、という目線で小型衛星開発に求められる技術やコンセプトについて述べる。
(2018年9月7日 15:45〜17:00)
炭素繊維強化プラスチック (CFRP) の強度と耐久性について紹介する。CFRPはマイクロスケールの炭素繊維の破断と、樹脂のき裂、および繊維/樹脂の接着界面の破壊の三種類の微小損傷の蓄積により全体の破断に至るため、マイクロメカニクスの考慮が必須である。耐久性の議論のためにはこれに加えて、熱粘弾性特性の考慮が必要となり極めて複雑となる。アレイニウス型の温度時間換算則を適用して温度の上昇を時間の加速と見なすことで、CFRPの耐久性を評価する方法を紹介する。他、宇宙用途の複合材料の研究紹介を行う。