モータ、変圧器等の電気機器の低損失化による高効率化を図るため、電磁鋼板を中心とする磁性材料の評価、分析による有効・活用技術について解説する。この技術の基本はベクトル磁気特性であるがこれは従来の考え方を見直し、再構築したものである。そのため、これまでの考え方の問題点について、明らかにし、その解決方法について検討する。電気機器の低損失・高効率化は単純に材料の入れ替えで果たせない。高機能電気機器を産み出すには高機能磁性材料をどのように選択し、使いこなすかが重要である。
- 低損失・高効率化技術の背景
- IEC規格の効率コード
- 電気自動車の動向とモータ
- 実際のモータ・変圧器鉄心内の磁気特性挙動
- 変圧器鉄心内の磁束密度Bベクトルと磁場Hベクトルの動き
- モータ鉄心内の磁束密度Bベクトルと磁場Hベクトルの動き
- 高効率化に必要な磁気特性の評価・測定・解析方法
- 標準磁気特性測定と活用磁気特性の違い
- 電磁場解析と磁気特性解析の違い
- スカラー磁気特性からベクトル磁気特性へ
- 従来の電磁場解析からベクトル磁気特性解析へ
- 従来の電磁場解析法の役割と問題点
- ベクトル磁気特性データを使った磁気特性解析法
- ビルディングファクター問題と応力効果
- モータ設計とモータ性能の違い
- モータ鉄心内の残留応力分布と磁気特性の劣化
- 鉄心の磁気特性の製造加工組み立て工程による劣化
- 騒音・振動の原因となる磁気歪み特性の見直し
- 従来の磁気歪み特性の不十分さ
- 二次元磁気歪み特性の定義と測定法
- 二次元磁気歪み特性
- ベクトル磁気特性解析活用事例
- 変圧器・モータの磁気特性解析結果
- モータ鉄心の残留応力分布と応力磁気特性解析
- 変圧器・モータの磁気歪み解析
- 最近のモータ鉄心最適設計例
- ベクトル磁気特性活用事例