本セミナーでは、潜熱蓄熱材の種類と特性、潜熱蓄熱機能を有する機能性熱流体からオフライン熱輸送を含む潜熱蓄熱システムまで具体例を挙げながら詳解いたします。
最近における我国のエネルギー情勢は、エネルギー源の多様化、地球環境保全や急速な情報化社会の進展などを踏まえて、エネルギーの供給と利用間の量的かつ質的なミスマッチを如何に効率的な手段で解決できるかが重要な課題となっている。例えば、エネルギー源の多様化に向けての変動性に富む再生可能エネルギーの導入、温暖化ガス排出削減に向けた省エネルギーの促進そしてAIやIoT等を活用したエネルギー消費の削減などには、蓄電池技術や蓄熱技術の新たな展開が必須事項である。 具体的には、建築物省エネ法等によるネットエネルギービル (ZEB) や住宅 (ZEH) の展開に欠かせない蓄 (冷) 熱技術の新たな展開が望まれている。一方、運輸部門においても、大気環境改善対策としての排ガス規制や車内環境の快適性向上等に向けて、変動性を有する内燃機関駆動自動車排熱 (機関冷却水、燃焼排ガスなど) や電気自動車排熱 (蓄電池排熱、インバーターなどの排熱や換気・日射熱) の効果的活用には蓄熱技術の進展が期待されている。 本講習会では、建物や自動車分野に活用が期待されている蓄 (冷) 熱技術の基礎とそのシステム化技術の現状とその活用に関して、具体例を示しながら解説する。さらに、排熱などの熱エネルギーの需要先の新たな開拓に向けて、熱エネルギーを車両で搬送供給するオフライン熱供給に欠かせない機能性熱流体の特徴についても紹介する。
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