本セミナーでは、自動車のドライバーの「眠気、覚醒度」を検知するセンシング技術、高精度な状態推定について詳解いたします。
(2018年8月2日 10:00〜11:30)
自動運転が実用化されつつあります。しかし、ドライバ操作が不要な完全自動運転が普及するのは、まだまだ先になると思われます。当面の間は、自動運転であってもドライバが周辺を監視したり、自動運転で対応できない状況になればドライバによる手動運転が必要 (テイクオーバー) になることもあります。そのため、自動運転システムはドライバの状況をモニタリングする必要があり、ドライバに覚醒度を維持させる仕組みも必要となります。 本講座では、ドライバの覚醒度をモニタリングする方法として心拍計測と脳波計測を紹介し、覚醒度を維持させる各手法の実験結果を講演します。
(2018年8月2日 12:10〜13:40)
眼球運動には、大脳皮質、脳幹、小脳内の多くの領域が関わっており、各々の領野が担う脳機能が種々の眼球運動に反映される。本講座では、そうした各種眼球運動 (瞳孔運動を含む) に反映される様々な脳機能について紹介し、最近の応用研究について解説します。
(2018年8月2日 13:50〜15:20)
居眠り運転を防止するためには、居眠り検知の精度、覚醒維持効果、システムに対する煩わしさの低減という三要件を満たすようにシステムを構築しなければならない。居眠り検知技術に関する研究開発は、長年に渡って多数なされてきているが、高性能な検出手法を用いても誤検出と未検出をゼロにすることはできない。誤報が多い場合には、システムに対する信頼が低下し、利用しなくなることが懸念される。ドライバの覚醒維持手法については、警報、振動、香りといった刺激提示だけでなく、発話や打楽器演奏といった能動的行為が近年注目を集めている。そこで、1) 心拍変動を用いた眠気検出手法によってドライバの覚醒度低下を検出する、2) 覚醒度低下検知時、発話または体動といった能動的行為による操作入力を要するゲームを起動する、3) ゲームを通じてドライバに能動的行為を行わせることで覚醒維持を図るだけでなくシステムに対する煩わしさを抑制する、という特徴を有する覚醒維持支援システムが提案されている。 本講座では、この覚醒度維持支援システムの構成ならびにドライビングシミュレータを用いた被験者実験の結果について解説する。
(2018年8月2日 15:30〜17:00)