第1部 UV硬化樹脂を有効に活用する技術:硬化阻害と硬化収縮対策
(2018年8月20日 10:00〜11:30)
- UV硬化の原理と特徴
- 光源および開始剤の選択
- 光の特長の理解
- 高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、およびUV-LED (発光ダイオード) の特長と選択法
- 開始剤の選択 : 光源とのマッチング
- フォーミュレーションの選択
- UV硬化の機構および硬化物の物性の観点から見たフォーミュレーションについて:
- オリゴマーおよびモノマーの選択
- 構造と硬化物物性
- 硬化速度など
- 開始剤の選択 : 光源の波長を生かした開始剤の選択
- クリヤーハードコート
- 着色物の硬化
- 耐候性を求められる硬化物など
- 硬化不良
- 酸素硬化阻害とその対策
- 硬化収縮とその対策
- アクリル当量
- オリゴマー
- ハイパーブランチポリマー
- 黄変と対策
- 開始剤
- モノマー
- オリゴマー
- 重合禁止剤
- 添加物など
- 最近の話題
第2部 エン/チオール系硬化技術と深部硬化性の向上
(2018年8月20日 12:10〜13:40)
UV硬化の主流であるアクリレート化合物を使用した系では見られないエン/チオール硬化独特の特徴を理解していただき、皆様のヒントになれば幸いです。
- 光硬化型材料の基礎
- 光硬化反応の概要と分類
- エン/チオール硬化の反応経路
- O2阻害フリー
- エン/チオール反応導入による表面硬化性の向上
- FT – IRによる二重結合転化率測定
- UV影部分での硬化挙動
- フィラー径とUV波の関係
- フィラー含有塗膜での深部硬化性
- 影部分での挙動
- 基材への接着
- 塗膜の硬化収縮
- 剥離試験
- 粘弾性測定
- 耐衝撃性
- 衝撃試験
- 硬化物の均一構造
- 光学的な均一性
- 硬化物の動的粘弾性特性
第3部 光塩基発生剤を応用した影部分のUVアニオン硬化
(2018年8月20日 13:50〜15:20)
光塩基発生剤を用いたUVアニオン硬化系は、従来の光ラジカル発生剤や光酸発生剤を用いたUV硬化系に見られない優れた特徴を有しており近年注目を集めている。塩基は、強酸のように金属腐食を起こさないため金属材料周辺に使用可能であり、塩基でしか促進できない反応系が数多く存在する。塩基を用いたアニオン重合は、活性種の失活が起こりにくいため、UV照射後にも反応を促進できる。この性質を応用して、暗部硬化が可能なUV後硬化接着剤やフィラーが 高充填され深部にUVが届きにくい樹脂硬化物を作製できる。
本講座では、実際の硬化例を示しながら、他の光開始剤とは異なった光塩基発生剤の特徴、および製品への応用について紹介する。
- 光塩基発生剤とアニオン硬化
- 光塩基発生剤とは?
- UVアニオン硬化の特徴
- 塩基を使用した重合系
- 光塩基発生剤の活かせる分野
- 強塩基 アルキルビグアニド
- UVアニオン硬化
- シラノール系
- エポキシ系
- イソシアネート系
- 影部硬化の応用事例
- UV後硬化接着剤
- フィラーが高充填されたUV硬化系
- その他のトピックス
第4部 UV硬化型接着剤の暗部硬化への応用
(2018年8月20日 15:30〜17:00)
光硬化型接着剤において、光の照射できない影部を硬化させるためには、光硬化とは別に硬化機構を接着剤にもたせることが一般的で、その方法の中いくつかを実際の製品例とともに紹介する。また、黒色着色も同様に光が届かないために硬化させることが困難であるが、光の照射のみで硬化させることができる方法について実際の製品例ともに紹介する。
- 光硬化型接着剤の影部硬化方法の概要
- 光硬化+湿気硬化 (アクリル+ イソシアネート)
- 光硬化+湿気硬化 (アクリル+アルコキシシラン)
- 光アニオン重合を用いた影部硬化方法
- 光スイッチ
- 光瞬間接着剤
- 光照射のみで黒色着色樹脂を硬化させる方法
- 1mm以上の厚膜と遮光性の両立