高分子系組成物設計において、フィラーは品目変更に抵抗感を抱きやすい材料です。その理由として「先達の経験と検討の末に決められたフィラーは、変更するリスクが予測できず責任も重い」という技術者の本音があります。一方で、実効を伴う新しいフィラーの開発が、ほぼ皆無であるという現実もあります。このために新規フィラーの検討や変更は見送られ、選択範囲は気が付かないままに狭くなってゆきます。 本講演ではフィラーを扱う全ての技術者に必要な「基本的知識」と「表に出にくい技術情報」を科学的視点と共に解説します。自社製品の高付加価値化実現のために、技術者にとって柔軟な発想が生まれることを講義の目的としています。