第1部 乳化重合・懸濁重合の基礎、粒子径の制御
~重合初期から末期までの反応動力学~
(2018年8月8日 10:00〜12:30)
ラジカル重合反応速度論では、反応初期から中期の反応速度を表現する事が可能であるが、最終的な高分子の物性に大きな影響を及ぼす末期の反応動力学が示されていない。ここでは、乳化重合・懸濁重合の装置設計を反応工学的な立場から論じる。
- 乳化重合と懸濁重合の反応動力学
- 重合反応動力学
- 乳化重合とSmith-Ewart理論
- 塊状重合の動力学からの懸濁重合の考察
- 重合末期の反応動力学 マクロモノマーを用いた解析
- 重合の反応工学
- 重合反応器の設計
- 連続反応器の滞留時間分布
- 反応液の撹拌と伝熱
- 連続重合装置の設計と運転指針
- 機能性微粒子の開発手法
- ソープフリー乳化重合、分散重合、シード重合による粒子の機能化
- 重合反応性開始剤を用いたグラフト重合
- マクロモノマーをもちいたナノ高分子微粒子の合成
- まとめ
第2部 懸濁・乳化重合プロセスに用いられる 装置とその運用、応用について
(2018年8月8日 13:15〜14:45)
- 攪拌操作と攪拌機
- 攪拌機の種類と目的
- 乳化懸濁重合に用いる攪拌機
- 粒径制御工程と重合工程
- 攪拌操作による粒径制御
- 高速攪拌操作における粒子設計のポイント
- 粒子設計事例
- 乳化・懸濁重合におけるスケールアップ
- スケールアップファクター
- スケールアップの基本式
- スケールアップ時の注意点
第3部 高分子機能性微粒子の 性質、製法、構造制御
(2018年8月8日 15:00〜17:00)
懸濁重合法は一般的な製法としてよく知られているが、観点を変えれば、液滴を経由する重合法といえる。この観点では懸濁重合も乳化重合も、液滴形成法の一つと考えられ、区別する必要はなくなる。実際近年の研究の進展や、装置の開発が進歩により、乳化とも懸濁ともいえる手法が表れている。またその結果、これら手法は多くの応用技術、技術展開が現れ、製品や素材開発の大きな原動力となっている。
- 懸濁重合と乳化重合法の原理
- 粒径制御の基礎
- 種々の液滴調整法
- 一段分散法
- 多孔板法
- マイクロチャネル法
- マイクロフロー法
- 特殊ミル法
- 粒子形成の応用技術
- 構造化 (コアシェル 中空化) /異形化/表面修飾/表面構造化/複合化
- Pickering法/ヤヌス粒子
- 粒子の配列、パターン