医薬品の製造現場では日々の生産に加えて、改善や効率化を目的とした実験も数多く行われていると思います。これらは、APR (Annual Product Review) あるいはバリデーション計画書・報告書として会社の資産になっていきますが、これを適切に作成するためには統計解析の力が必要です。
例えば、変更前後で意図通りに改善したのか、あるいは製品の承認規格への適合性がどの程度なのか (リスクアセスメントでもありますが) 等を客観的に示すには統計が必須です。
しかし、その解説書となると厳密な定義説明があったり、難解な数式が並んだりと、いささか敷居が高くなっているという問題があります。統計は数式で理解するよりも、その概念をイメージすることが大切であり、イメージが理解できれば余程の専門家でない限り数式の理解は重要ではありません。また、具体的な問題が目の前にあると、よりイメージしやすくなることも多くの人が経験していることです。
そこで、具体的な実験データを使って、実際にデモを行いながら解説・議論をしていきたいと思います。統計がお飾りではなく、科学技術者の強力な武器になれば幸いです。
- 基礎的な概念
- 視覚化の重要性 (ヒストグラム)
- 正規分布と標準偏差
- 自由度って何?
- 規準化 (統計的な距離)
- 信頼区間の本当の意味合い – 「真の値を含む確率と言うけれど…」
- 工程能力指数
- 工程能力指数って何?
- 工程能力指数の解釈
- 平均値の差の検定
- 検定に出てくる用語解説 (帰無仮説、対立仮説、生産者危険、消費者危険)
- 平均値の差の検定:その構造
- 差の信頼区間と有意差の関係
- 差と言っても2種類ある (対応のある差の検定)
- 危険率5%で検定:いつも5%間違うのか?
- 大切なのは検出力:検出力曲線 (OC曲線)
- 分散分析
- 3群以上の比較はどうする?
- 検定の多重性を意識する
- t検定と分散分析
- 歪んだ分布
- トレンドを評価するxbar – R管理図
- 管理図とは
- 3σルール
- 管理限界の計算方法と数理
- 平均値が変動したら管理図はどう動くのか?
- ばらつきが変動したら管理図はどう動くのか?
- 管理図による異常の発見方法
- 群分けの重要性
- バリデーションへの応用例
- ロット内均一性の評価
- ルーチン試験のサンプリング数
- APRへの応用例
- 工程能力指数と管理図からどこまで考察できるか?
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- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
持参物
- Microsoft ExcelがインストールされたPC
※演習は講師のデモも同時進行で行いますので、PCを持参されなくても支障ありません