製薬製造分野においてリスク・ベース・マネージメントが叫ばれて久しい、ISO9001-2015版においてもリスク・ベース・マネージメントの考えが色濃く反映され、今や製薬分野だけではなく全産業に影響が及んでいる。特にISO9001-2015版では製品製造を支える校正、試験、検査などのサポート業務の品質管理が分離し独立項目になった。それに伴い校正、試験、検査の定義もISO等で明確になった。特に製薬分野においては校正行為、試験行為、検査行為や用語においても独善的に理解、解釈している企業が実に多い。 本講では本来のGMPにおける「科学的、技術的」な校正の本意を理解し確認し、実際の製造現場において、どう具体的にリスク・ベース・マネージメントに対応したらよいのかを考えてみたいと思う。