~評価の客観性、妥当性の確保と数値の出し方~
(2018年5月29日 10:00〜11:30)
熾烈なグローバル競争下において総花的なR&Dテーマ推進では開発段階での「死の谷」、事業化以降の「ダーウィンの海」を越えることはできません。R&Dテーマを適正に評価し、真に価値のあるテーマに経営資源を集中して推進していくことが必要です。 テーマ評価手法の代表例として「NPV (Net Present Value:現在価値) 法」がありますが、同法は研究~開発初期フェーズにあるテーマについて適用することは将来キャッシュフロー計算面等の面で難しいのが実情です。 その意味でR&Dの全てのフェーズに適用でき、しかも客観性・妥当性の高い実践的手法が求められており、本講演ではその一手法として「FVE (Future Value Evaluation:未来価値評価) 法」を詳しく紹介します。
~統合ロードマップが今なぜ研究開発テーマ設定に必要か~
(2018年5月29日 12:15〜13:45)
イノベーション実現のために新規R&Dテーマを設定し、それを経営層が承認するためには、企業価値向上へその新規のテーマがむずびついていないと、予算を確保することができません。 このための最も効果的な方法がロードマップとなりますが、従来の単独の技術ロードマップではなく、事業や市場と統合化されたロードマップとそのれに基づいた研究開発のスケジュールが必要となります。 本講演では役員が納得する効果的なロードマップの作り方と留意点と題して、統合ロードマップが今なぜ研究開発テーマ設定に必要かについて実践的に述べていきます。またこのような発想をもつことで、役員を説得させるだけでなく実際のイノベーションのマネジメントにつながる開発や事業化の実践と成功につながることを示します。
(2018年5月29日 14:00〜15:30)
研究開発投資において、製品開発の初期の段階で、事業性の評価を行い、Go/No Goの判定を下すことが、求められる。事業性評価後は、開発を中止するのが難しくなるので、この段階で、きちんとした判定を行う事が求められる。 ここでは、この考えに沿って、製品開発の進め方を再確認して、事業性評価までの絞り込みの進め方、事業性評価を行う上での製品・サービスコンセプトのまとめ方、評価方法、リスク項目の抽出、リスクリターンの評価方法、と評価後の進め方について述べる。
(2018年5月29日 15:45〜17:15)
新規事業開発の需要獲得には二つのパターンがあります。一つは既存市場に対し新しい技術で既存技術を置き換えるパターンであり、もう一つは新しい市場を創出してトップランナーになるパターンです。前者は激しい競争があるものの市場規模は計算できます。一方で後者は市場の覇者となる可能性があるものの存在しない市場ゆえに市場規模が見えません。それで、どうやって企画した新規事業が魅力的であると経営者を説得できるのでしょうか。自分達に都合の良い数字では経営者を説得できません。 本講演では、まだ存在しない新市場の市場規模、需要予測を科学的に想定し、その根拠を示す理論・方法・考え方について解説いたします。