認知症の早期診断と進行抑制薬開発へのポイント

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プログラム

第1部. アルツハイマー病等の認知症に対する新規治療法開発

(2018年6月18日 10:00〜11:30)

第2部. 認知症治療薬開発における被験者選定、募集のポイント~ドロップアウトを防ぐ

(2018年6月18日 12:15〜13:45)

第3部. 早期診断に役立つバイオマーカーの研究動向とその評価

(2018年6月18日 14:00〜15:30)

 アルツハイマー型認知症 (AD) は、生活習慣病と同様に連続性 (Continuum) のある疾患で、臨床症状のないプレクニカル期 (プレクニカルAD) 、さらにADの前段階の軽度認知障害 (MCI due to AD) を経て発症にいたると考えられている。プレクニカルADからMCI,ADへの病態進行を反映するバイオマーカーはADの認知症予防を実現できる有効な手段である。毎年出されるアルツハイマー病協会 (Alzheimer’s Association) のFacts & FiguresにはSpecial ReportとしてADのバイオマーカーを用いた診断検査のAD研究の最優であると述べられている。 世界中の製薬メーカーがADの治療薬を開発しており、現在105の治療薬開発が進行しており、42の治験が第三相にある15。疾患修飾薬やA βに対する抗体医薬の治験において、すでにバイオマーカーは重要な位置づけとなっており、被験者の同定とアウトカムの評価に取り入れられつつある。しかし、薬事承認における治験のアウトカムとしては認知機能など臨床評価となっているため、アミロイドPETや髄液A β量に改善が認められたとしてもドロップしてしまう。これは投薬すべきタイミングをもって早い時期、早期のMCIやプレにクリニカル期に行えば、より高い効果が認められると考えられる。 そのためには、アウトカムを糖尿病における血糖値と同じようバイオマーカーの改善として定義されることが必要である。血糖値と同じように、血液 (血漿・血清) 中のバイオマーカーを用いたMCIやプレクリニカルADの診断や病態評価のための検査があればADの治療は大きく変わる。  そこで本講演では、現状のADならびにMCI、さらにpreclinical ADについてのバイオマーカーについて総括したい。

  1. 認知症の現状
    • 疾患の種類と特徴
    • 今のADの医療は、糖尿病において血糖値が測れない状況と同じ
    • 我が国と世界の認知症患者数の現状と今後
    • 認知症の診断と治療
  2. アルツハイマー病 (AD) の新しい疾患概念と発症機構
    • プレクリニカルAD
    • アミロイドβとタウ – 主な病因分子
    • アミロイドβクリアランスと アミロイドβによるシナプス障害のしくみ
  3. アルツハイマー病 (AD) と軽度認知障害 (MCI) のバイオマーカー
    • アミロイドβクリアランス
    • 早期発見と早期介入で発症予防ができる
  4. バイオマーカーをどう評価するか?
  5. 今後の展開

第4部. アルツハイマー病の早期診断・治療の実際と病態修飾薬、根本治療薬の開発展望

(2018年6月18日 15:45〜17:15)

 全世界レベルの高齢化でアルツハイマー病感謝の急増が懸念される中、その病態に働きかけて進行抑制の出来る病態修飾薬の開発は待ったなしの状況である。しかしながら、現在まで様々な薬剤がモデル動物においては効果を示しつつも、ヒトにおいて同様の効果を示すことは出来ていない。  本講演ではその問題点についての考察を含め、今後の病態修飾訳開発への展望をお話ししたい。

  1. アルツハイマー病の早期診断・治療の実際
  2. アミロイドカスケード仮説再考
    • アミロイドβの果たす役割
    • タウの果たす役割
    • 神経障害と細胞死
  3. 現在までの病態修飾薬開発の概況
    • 失敗の原因の再考察
    • アミロイドβ蓄積の時間軸
    • 蓄積するアミロイドβの分子種の幅は?
    • 診断基準の改訂と治験における影響
    • バイオマーカーの開発現況
  4. FDAガイドラインを考察する
  5. 次世代の治験へ向けて

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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