本セミナーでは、自動車内空間の居心地改善のための、アクティブ騒音制御と音評価技術を詳説いたします。
(2018年6月6日 10:00~11:10)
音で騒音を制御するアクティブノイズコントロールについてその原理から応用、さらには最新の技術や今後の展望について詳細に説明する。アクティブノイズコントロールは実装時にさまざまなノウハウが求められるので、その点についても説明する。そして、超指向性を有するパラメトリックスピーカ等についてもアクティブノイズコントロールへの応用も含めて原理を紹介する。
(2018年6月6日 11:20〜12:30)
自動車はたいへん便利な移動手段で生活に密着しており、現代社会では欠くことのできないものとなっています。その自動車車室内では、好きな音楽を聞く、映画を見る、といったことから、目的地までの道路案内や渋滞情報を知らせる、ハンズフリー電話で会話する、障害物センサなどの検知を音で知らせる、など、音が重要な役割を担っており、音環境設計の重要度が増しています。 本セミナーでは、自動車車室内の騒音への対応と再生音の音場合成にフォーカスし、基本原理と最近のトレンドについて解説します。
(2018年6月6日 13:10〜14:20)
自動車の燃費向上の要求はますます高くなり,それに伴い,車体の軽量化と合わせパワープラントに対する燃費向上のための新技術も研究開発が進められている.また,商品性の向上として振動騒音の性能向上の要求も高まっている.しかし,従来からの振動騒音対策は車体重量の増加を伴うことが多く,燃費向上という要求と相反することが多い.これらの要求を高次元で両立させる技術としてアクティブ騒音制御技術に着目し技術開発を進めてきた. 本講演においては、自動車の振動騒音を取り巻く環境とそれに対する従来技術の課題を示し、その対応として講演者らが技術開発し多くの商品に適用してきたアクティブノイズコントロールシステムについて解説する。
(2018年6月6日 14:30〜15:40)
ここでは音の評価と好みの解析手法について基本的なお話を行い,それぞれの好みに基づく制御手法について解説します.
(2018年6月6日 15:50〜17:00)
音の効果的利用に向けたヒトの聴覚メカニズムということで、聴覚刺激に対応した視覚刺激がある場合の、視聴覚間の主観的な等価性 (主観的等価音圧レベル、主観的同時点、及び主観的奥行き感) について説明します。視聴覚刺激間の等価性考慮した刺激呈示を行うことで、AVコンテンツにおける迫力感の増大などの効果が期待されます。また、視聴覚刺激間の主観的同時点に関して、注意による変化、光源輝度や周辺照度による変化についても説明します。音の評価としては、自動車車室内空調音の評価を例に、空調音を騒音という観点から低減するのではなく、音質の観点から心地よい音を探るという研究を紹介します。