SP値/溶解度パラメータの定義、測定法、推算法および基礎的な適用事例などを解説した上で、高分子材料の相溶性予測への適用に関して解説する。
ポリマー溶液、ポリマーブレンドの相溶性予測、ランダムコポリマーの場合の取り扱い、あるいはブロックコポリマーのミクロ相分離構造予測などに関して、SP値の利用を中心に解説するが、分子シミュレーション、平均場理論の利用など、より進んだ方法論の紹介まで話題を広げたい。
さらに、種々の推算・計算機シミュレーションによる相溶性予測の精度、実用性、および実際に計算・推算を行っていく上でのノウハウ的な内容に関しても解説したい。
- SP値/溶解度パラメータの基礎
- SP値の定義
- HildebrandのSP値
- 混合の熱力学
- HansenのSP値
- 測定法
- 低分子のSP値測定
- 高分子のSP値測定
- 適用事例
- 耐溶剤性
- 相溶性
- コンポジット分散性
- 高分子材料のSP値の計算・推算方法
- 原子団寄与法による推算
- 原子団寄与法の特徴
- 原子団寄与法によるSP値予測の例
- グラフ理論 (Bicerano法) による推算
- Bicerano法の概要
- Bicerano法の精度
- 分子シミュレーションによる推算
- 分子シミュレーションの種類
- 分子動力学シミュレーションの概要
- 高分子非晶モデルによるSP値推算の手順
- 高分子非晶モデルによるSP値推算の例
- SP値を用いた高分子材料の相溶性予測
- Flory-Huggins理論
- χパラメータの予測
- χパラメータとは
- SP値からの予測
- 分子シミュレーションからの直接的な予測
- 高分子溶液の相溶性予測
- 高分子ブレンドの相溶性予測
- コポリマーの取り扱い
- ランダムコポリマー間のχパラメータ
- Miscibility window
- ブロックコポリマーのモルフォロジー予測
- 高分子材料の相溶性予測の実用性
- SP値の精度
- 低分子のSP値の例
- 高分子のSP値の例
- 各種SP値推算法の精度比較
- 相溶性予測に求められる精度と現状の予測精度の比較
- ポリマーブレンドの相溶性予測
- ブロックコポリマーの場合
- 高分子材料の相溶性予測の実用性