(2018年5月25日 10:30〜12:10)
本講座ではペロブスカイトナノ粒子の光物性とその応用例について講義します。ペロブスカイトナノ粒子は近年最も急速に研究が発展してきた発光材料のうちの一つです。 講義ではまず光物性として、ペロブスカイトナノ粒子が、これまでのII-VI族半導体ナノ粒子と比べて優れている点をいくつか挙げ、その機能発現がどのような機構で生じているか、講師自身の研究例と共に説明していきます。その後、その応用の可能性として、ナノ粒子を用いた太陽電池、有機EL、非線形発光材料への研究例をいくつか示し、バルクのペロブスカイト結晶やII-VI族半導体と比較しつつ、今後の展望について講じていきます。
(2018年5月25日 13:00〜14:40)
(2018年5月25日 14:50〜16:30)
有機EL素子や無機EL素子は、使用されている有機物や硫化物が大気中の酸素や水分で劣化するため、完全な封止が要求され、作製時の雰囲気調整も必要である。一方、酸化物の多くは大気中の水分や酸素に対する耐久性が高く、酸化物材料のみでデバイスを構成する利点は大きい。 本講座では、水分や酸素に対する耐久性が高いペロブスカイト型酸化物蛍光体と透明導電性酸化物を用いた薄膜型無機EL素子を、ゾルゲル・焼成法で作製する方法とその電気・発光特性について紹介し、応用への課題について述べる。