電子機器の“天敵”として、利用者の前に立ちはだかっているのが「水」です。
携帯電話を洗濯したり、洗面所で水がかかり故障して大切なデータがなくなったり、カメラに雨がかかり故障したり、パソコンにコーヒーをこぼしたり、途方に暮れた経験は誰しもあることです。電子機器の防水の技術開発では、日本が最先端を走っています。高い防水性能を誇る、雨や水の中でも使用できる製品が続々と登場しています。防水技術を高めることができれば、水が“天敵”でなくなる日は近いと言えます。
携帯電話・スマートフォン、カメラ、パソコン、時計、自動車部品等の防水技術の現状、防水設計、防水規格、防水試験などについて解説します。
電子機器の防水技術と小型・軽量化は相反しており、 これを解決するためには、部品・材料技術 (タッチパネル、筐体・ 電池・音響部の防水など) 、実装技術、低消費電力化、無線通信技術 (ヒューマンインターフェース) などの総合技術の開発が重要です。
今後の動向などを踏まえて詳解します。電子機器の防水技術・対策の全てを分かりやすく、かつ詳細に解説します。
電子機器の防水技術・対策の全てを、「動画映像」を多数使用し、わかりやすく解説します。
- 第1章 電子機器の防水の概要と防水規格
- はじめに:電子機器の防水概要
- 防水に関する技術開発動向・特許
- 防水携帯電話機の防水の歴史
- 電子機器の防水方法
- 電気機械器具IPX規格 防塵規格
- 水に対する保護の試験装置および主な試験条件
- 散水および飛沫に対する試験装置
- ジェット噴流に対する保護の検証用試験機器
- 時計の防水規格
- 自動車部品の防水規格
- 自動車部品の防水規格ワイヤハーネスコネクタ試験方法
- 米軍防水・落下・防塵・衝撃等のMIL規格
- 第2章 携帯電話・スマートフォンの防水
- 携帯電話・スマートフォンの防水構造
- 防水技術
- 携帯電話の筐体と防水
- 樹脂筺体や金属筺体の動向
- ヒンジ接合部・音響部の防水
- 防水携帯電話?
- 防水性能試験
- 歪検出方式の基本構造
- 歪検出方式の判定原理
- 音響防水性能・加圧式水没試験機
- 浸漬試験機
- 防水試験・試作時・経年変化・エアリーク試験
- 年度の携帯国内出荷数:Appleがトップ
- スマートフォンの電子部品
- スマートフォンのタッチパネルの感度
- 新型タッチパネル (静電容量式・感圧センサ)
- iPhone6Sの分解によって防水の仕組みが判明
- iPhone 7 ヘッドフォン端子を廃止
- Appleの新たな防水特許技術
- 第3章 カメラの防水
- カメラの防水
- 防水カメラの一覧
- カメラの防水構成
- カメラの防水試験・落下試験例
- 身に着けられるビデオカメラ
- 車載防水カメラ
- 深水数mの技術課題
- 水圧と水深の関係
- 第4章 その他の電子機器の防水 (時計・PC・タブレット・車)
- 時計の防水
- PCの防水
- ノートPCの水との戦い
- タブレットPCの防水
- 自動車部品の防水
- 車のECUシーリング構造・防水コネクタ
- エンジン/トランスミッション用ECU
- 自動車のECUの加速試験・防水コネクタ
- 自動車機器の環境・安全・情報例
- 車載ミリ波レーダー・準ミリ波レーダー
- 第5章 防水に関する今後の動向・まとめ
- 携帯電話の進化:ユビキタス (第5世代)
- 携帯・自動車の実装技術 (防水・高温高放熱)
- 「ウェアラブル端末」等の推進
- 腕時計型ウェアラブル端末の防水性能
- 耳の中にコンピューター (防水技術)
- 全てのものが無線でつながる (IoT)
- 移動通信サービスの普及と電波の割り当て
- 産業構造の変化への対応