本セミナーでは、固体イオニクスの基礎から、安定性と劣化評価について解説いたします。
また、中性子回折の基礎・特徴・何がわかるのか、X線回折との相違についても解説いたします。
燃料電池やリチウムイオン電池の小型化や信頼性向上を実現するためには高性能の固体電解質の開発が不可欠であり、固体電解質には電解液に匹敵する高いイオン伝導性が要求されます。 本セミナーでは、固体電解質の高イオン伝導発現に不可欠な欠陥の生成と制御の基礎に関する説明をした後、高イオン伝導を有する代表的な結晶構造について紹介します。また、優れた電池開発のためには電解質や電極単体の性能評価だけではなく、電池全体での安定性や劣化評価も重要になります。 X線回折測定は材料開発に基本的な測定手段ですが、中性子回折に敷居の高さを感じている企業研究者も多いようです。そこで、後半は回折測定を簡単に復習した後、中性子回折の基礎、X線回折とどこが違うのか、どんな特徴があるか、何が分かるのかについて学び、その応用として固体酸化物燃料電池セルへの適用について例示します。