マイクロ・ナノバブル技術は、1994年に本講演者によって創生されたわが国発のオリジナル技術である。以来四半世紀余、本技術は着実な発展を遂げてきたが、未だ「生成期」にあり、本質的な「発展期」には至っていない。その理由は、本技術の「核心」部分に関して十分な究明がなされておらず、そのために、その発展が本質的な革新 (イノベーション) へと点火できていないことにある。本講演では、その「核心」を明らかにし、それを小さくない「革新」へと結びつける方法を提示する。また、本技術における今日的課題と展望を明らかにすることによって、その豊かな技術的未来を確信していただきたい。
【ポイント】 むずかしいことをやさしく解説します。そしてマイクロ・ナノバブル技術の奥深さを理解し、それによっておもしろい技術開発、商品開発ができるように、その可能性を探ります。さらに、マイクロ・ナノバブルのことがよく「わかった」と思えるようになって「ゆかい」になっていただきたい。
- 四半世紀を生き抜いたマイクロ・ナノバブル技術
- 現在は「生成期」、飛躍的発展期の前夜 (一番おもしろい時期を迎えて)
- なぜ、四半世紀の試練に耐えたのか (技術的たくましさはどこにあるのか)
- 「生成期後期」の特徴と問題点 (なぜ、イノベーションが起こらないのか)
- 「先端技術型」か、それとも「富士山技術型」か
- マイクロ・ナノバブルは新物質か、未来材料か
- マイクロ・ナノバブルとは何か (マイクロバブル、ナノバブル、マイクロ・ナノバブルの定義)
- 「新物質」、「未来材料」としてのマイクロ・ナノバブル
- その魅力は5つの「吃驚現象」を誘起させたことにあった
- マイクロバブル発生装置の誕生 (秘話)
- 世界最小水準の気泡・マイクロバブルか、ナノバブルか、はたまたファインバブルか
- 広島「若ガキ」の復活と「夏ガキ」の誕生
- 巨大ホテイアオイの出現は何を示していたのか?
- 魅惑の「ゴ – ルドクラウン現象」
- マイクロ・ナノバブル技術の「核心」
- 未踏の孤高と広大な裾野の両方を有する
- 技術的成果の豊かさ、優秀さ
- 科学に裏打ちされた「確かさ」
- マイクロバブルの物理学的特性
- 発生分布
- 寿命
- 上昇速度
- 収縮
- 振動
- 電位
- 発光など
- マイクロバブル水の化学的特性
- 水素イオン濃度変化
- 摩擦による静電分極
- 化学反応など
- マイクロバブルとナノバブルの相関関係 (ナノバブルの生成メカニズム仮説)
- 最大で最高の「核心」は「生物活性作用」にある
- マイクロバブルの生物活性作用とは何か (なぜ、ヒトの血流促進が起きたのか)
- カキ、ホタテ、アコヤガイの生理活性
- ワンちゃんの洗浄と生理活性
- 植物活性作用と人工光合成問題
- 生物活性作用のメカニズム
- マイクロ・ナノバブルの技術革新 (イノベーション)
- 技術戦略は描かれているか
- 革命的商品の創出が引き金
- 3つの商品候補
- マイクロバブルフォーム洗浄・温浴装置
- 高齢者用足浴装置
- 高生産性小規模植物工場
- 技術革新への点火方法
- 今日的課題と展望
- 技術戦略図は描けているか
- 技術的課題は明らかになっているか
- 技術的展望を有しているか
- 確信的理解に達するために