第1部 『核酸医薬品開発における安全性評価/オフターゲット効果評価法』
(2018年4月23日 10:20~12:05)
アンチセンス医薬、siRNA医薬に代表される核酸医薬品は近年開発が大きく進展しており、難治性疾患/希少疾患に対する新しいモダリティとして注目を集めている。本講演では核酸医薬品の開発動向ならびに規制整備の現状を概説するとともに、核酸医薬品の安全性評価の考え方について紹介する。
- 核酸医薬品とは
- 核酸医薬品の分類
- 核酸医薬品の特徴
- 修飾型核酸の開発
- 核酸医薬品開発の現状
- アンチセンス
- RNAi分解型アンチセンス (Gapmer)
- スプライシング制御型アンチセンス
- miRNA阻害型アンチセンス
- siRNA
- アプタマー
- その他の核酸医薬品
- 核酸医薬品開発に関する情報収集
- 核酸医薬品開発の課題
- 核酸医薬品の規制整備に関する動き (海外、国内)
- 核酸医薬品の品質・安全性評価の考え方
- 品質評価の考え方
- 安全性評価の考え方
- 核酸医薬品の毒性の分類
- 核酸医薬候補品の開発中止例 (毒性の観点から)
- オンターゲット毒性の評価の考え方
- 広義のオフターゲット毒性の評価の考え方
- 狭義のオフターゲット毒性の評価の考え方
- 狭義のオフターゲット毒性の評価に関するレギュラトリーサイエンス研究
第2部 『核酸医薬品における製造と品質・物性評価と不純物管理』
(2018年4月23日 12:45~14:30)
核酸医薬品は世界で承認薬として6品目を数え、さらに臨床後期の候補化合物も増加していることからいよいよ実用段階に入っている。本講演では、核酸医薬品の製造方法を概説するとともに、各段階で求められる品質を踏まえた物性評価について現状を紹介するとともに、今後の議論となるリガンドコンジュゲーション等の話題を提供したい。
- 核酸医薬品の開発状況
- 核酸医薬品の合成方法
- 核酸医薬品の精製方法
- 核酸医薬品の製剤化
- 強力な新しい液相合成法、AJIPHASE®技術
- 核酸医薬品の機能強化を目指したリガンド結合
- 主要原料の評価方法
- 工程管理方法
- 純度評価方法
- 質量解析
- 確認試験法としての配列解析法
- FIM試験に向けた規格試験
- 非臨床試験に用いられる被験物質の規格
- 核酸医薬品のサプライチェーン
- 核酸医薬品の原料サプライヤー、核酸医薬品の受託製造社
- 核酸医薬品の技術革新に向けた取り組み
- 核酸医薬品の開発方向性
- 新しい修飾核酸とその効果
- 長鎖RNAの合成とそのアプリケーション
- リガンドコンジュゲーションの進展
- まとめ
第3部 『核酸医薬品の承認申請作成/必要なデータ ~非臨床から臨床へどうやってつないでいくか』
(2018年4月23日 14:45~16:30)
核酸医薬は直接疾患関連遺伝子を標的にできることから次世代医薬品として期待されて久しいが、種々の課題があり、実用化が進んでこなかった。しかし、本邦でも3番目となる核酸医薬品 (アンチセンス核酸医薬品) が承認された。これに触発されたかのように、日本の製薬会社もあいついで核酸医薬品の研究開発への参入を表明している。核酸医薬品の開発に携わってきたものとしてこの上ない喜びである。
本講演では、核酸医薬品の非臨床試験から臨床試試験へ進めておく上の課題及び留意すべき点について解説する。
- 核酸医薬品概論
- 非臨床試験を実施する際に留意すべき核酸医薬品のCMC特性
- 核酸医薬品の分析法
- 核酸医薬品の非臨床安全性試験
- 核酸医薬品の毒性評価における基本的考え方
- 非臨床安全性試験を実施する上で留意すべき点
- 核酸医薬品の臨床試験