本セミナーでは、セルロースナノファイバーの樹脂との複合化と分散性向上・物性コントロールについて詳解いたします。
日時
- 2018年6月18日 10時00分〜 2018年6月18日 17時00分
- 2018年6月19日 10時00分〜 2018年6月19日 17時00分
プログラム
第1部 TEMPO酸化セルロースナノファイバーの基本特性、構造化及び複合化
(2018年6月18日 10:00〜11:10)
セルロースナノファイバー研究がより一層の加速を見せている。演者らは、TEMPO酸化と呼ばれる化学反応を用いて、直径約3ナノメートルのセルロースナノファイバーを孤立分散させることに世界で初めて成功している。 本講演では、セルロースナノファイバーの調製法と構造について概説した後、分散性や強度、固有粘度等のナノファイバー1本の基本特性から、フィルムや多孔質等のナノファイバー集積体の物性へと進み、他素材との複合化及び界面制御、現状の課題とその対策案も交えて、セルロースナノファイバー研究の要点を紹介していく。
- セルロースの構造とTEMPO酸化の適用
- セルロースの構造
- TEMPO酸化によるセルロースの改質
- ナノセルロースへの展開
- セルロースナノファイバーの調製と分散メカニズム
- 分散性、表面電荷、長さの制御
- ナノセルロースの基本特性
- セルロースナノファイバー1本の特性
- セルロースナノファイバーの構造化と特性相関
- ナノセルロースの複合化
- プラスチックとの複合化、界面設計、補強性フィラーとしてのポテンシャル
- 無機ナノ粒子との複合化、各種機能性の発現、担体としてのポテンシャル
- 質疑応答
第2部 化学解繊による修飾セルロースナノファイバーの製造及びその特性と応用開発
(2018年6月18日 11:20〜12:30)
解繊溶液は安価・汎用な非プロトン性溶剤と修飾化剤により構成されています。修飾化剤と触媒を変えることで親水性から疎水化まで現在は20種以上の修飾CNFを合成可能できます。パルプを乾燥や粉砕等の前処理が不要のため、コスト削減が可能です。
- セルロースの構造・特性とそのナノ化の技術要素について
- 解繊技術 (セルロースナノファイバー製造法) の現状と課題について
- KRIのセルロース技術のご紹介
- KRIのセルロース開発の歩み
- KRI化学解繊法の特長
- KRI化学解繊法で調製したCNFの特長
- KRI化学解繊法で調製したCNFの応用開発例
- KRI化学解繊法の展望
- 質疑応答
第3部 添加剤によるセルロースナノファイバーと樹脂コンパウンドの分散安定化と脱泡
(2018年6月18日 13:10〜14:20)
セルロースナノファイバーの本来の機能は、プロセスの最終すなわち塗布・成形できて初めて引き出すことができる。たとえば粘性を活用する目的では、解砕時や混合時に泡の問題を解決しておかないと、膜欠陥につながり、使いづらいものになる。またフィラーなど物理特性の向上を目的にするには、充填率や均一の分散度を上げることが必要であり、そのためにはセルロースナノファイバーの自己凝集力を抑制し、マトリクスとの濡れ・分散中の安定化を図ることが求められる。 ここでは上記課題の解決のための基本技術とその実現のための各種添加剤を紹介する。
- 水系での解砕・分散時に用いる添加剤
- 泡のトラブルの防止:泡の発生と消泡剤による抑制メカニズム
- 粘度の低減:湿潤分散剤による粘度低減メカニズム
- セルロースナノファイバーの各種系への展開・安定化時に用いる添加剤
- オレフィンなどプラステック材料中での分散安定化
- 固体分散剤・液状分散剤の構造
- コーティング液など液中での分散安定化
- 質疑応答
第4部 「nanoforest」の特徴と可能性、および樹脂用乾燥粉末の製造方法と可能性
(2018年6月18日 14:30〜15:40)
植物の細胞壁は光合成により二酸化炭素と水から創造された高剛性素材です。私たちの祖先は木材を身近な素材として利用する技術を発明し伝えてきました。中越パルプ工業では木材をアルカリ液で煮ることでパルプとして取り出し、用紙として世の中に提供し続けてきた会社です。木材を使いこなし、木材によって世の中をより良くしたいと願っています。里山に繁殖する竹材を集荷して紙の原料として利用する活動もそのような背景から生まれ今年で20年を迎えます。このようなスピリットが、当社のセルロースナノファイバー「nanoforest」の原点です。 天然繊維にダメージを与えずに可能な限り優しく取り出すことでこそ、木材や竹が生み出した高剛性繊維を上手に使うことが出来ると信じて活動を続けています。当社が採用した製造方法は、このようなコンセプトを一貫して守り抜いています。このようにして製造したセルロースナノファイバー「nanoforest」を世の中に普及させるため、利用方法などをご説明します。
- 中越パルプ工業の紹介
- オリジナル材料である竹についての紹介
- セルロースナノファイバーの製造方法と当社で採用した製造方法の紹介
- 当社のセルロースナノファイバー「nanoforest」の特徴
- 両親媒性を示すnanoforestの可能性
- nanoforestを樹脂と混ざりやすく工夫したnanoforest – PDPの紹介
- nanoforest – PDPを配合した複合樹脂の特徴
- nanoforestおよびnanoforest – PDPを製造するために稼動させたプラントについて
- 製品販売について
- 質疑応答
第5部 リグノセルロースナノファイバーの製造とプラスチックへの分散技術
(2018年6月18日 15:50〜17:00)
木材から製造したリグノセルロースナノファイバー、パルプから製造したセルロースナノファイバーそれぞれの特性と、製造したセルロースナノファイバーを疎水化し樹脂に混練する手法や、実施している様々な用途研究について解説します。
- 開発の背景
- セルロースナノファイバーの製造
- セルロースナノファイバーの特性
- 用途開発
- 樹脂への混錬
- ゴムへの適用
- 塗料への適用
- CNF消臭剤
- アルコール分散CNF
- 質疑応答
第6部 リン酸化セルロースナノファイバーの製造とその特性
(2018年6月18日 10:00〜11:10)
当社では「リン酸化」を応用することで製紙用パルプからほぼ100%の収率でCNFを得ることに成功した。 本講座では、得られたCNFの水分散液の特性と用途、CNF水分散液を脱水することで得られる透明シートの特性と用途を、既存材料との比較を通して概説する。また、多くのユーザーの声を元に生まれた、開発品の紹介を通して、CNFの技術開発に関する最近の情報も提供する。
- CNFの特徴と期待される用途
- 王子HDにおけるCNFの開発の歴史
- CNFの一般的な製造方法
- リン酸化の歴史について
- リン酸化セルロースの製造方法
- リン酸化セルロース特徴
- リン酸化CNFの製造方法
- リン酸化CNFの特徴
- リン酸化CNFの用途1 分散液の特徴
- リン酸化CNF分散液の実用化
- 疎水化CNFパウダーの紹介
- リン酸化CNFの用途2 透明シートの特徴
- リン酸化CNF透明シートの実用化
- まとめ
- 質疑応答
第7部 京都プロセスによるセルロースナノファイバー/樹脂のコンパウンド
(2018年6月18日 11:20〜12:30)
CNFは軽量、高強度であることからプラスチック補強材としての活用が注目されている。さらに様々な環境問題から、最近従来材料への規制をかける動きもあり、ますますCNFの重要性、価値が高まる可能性がある。 本発表では、知る限りのCNFの動向と、近い将来プラスチック材料の補強材としての活用を見据え取り組んできた京都プロセスによるCNF強化プラスチックの特性を紹介する。
- はじめに
- CNFの概要
- 環境対応材料の重要性:CO2排出,廃棄,リサイクル,軽量など
- CNFの特徴
- CNFとプラスチックの出会い
- CNFの動向について
- 国内外の動向 – 様々な分野への適用
- 京都プロセスの概要
- CNF強化プラスチック材料の一貫製造プロセス
- 京都プロセスのCNFの特徴
- 京都プロセスの優位性
- 最近の複合材料の特性
- 用途開発
- 質疑応答
第8部 水溶性ポリマーへのセルロースナノファイバーの均一分散
(2018年6月18日 13:10〜14:20)
未変性CNFに焦点を当て、水溶性ポリマーとの均一分散・複合化に必要な技術的要素として、分散剤および特殊な分散装置を用いたオリジナルの分散技術を中心に講演いたします。 CNF/水溶性ポリマー複合体の作製方法、評価技術から複合体の高機能化 (応用) 事例と有望用途に至るまで、当社の開発動向を紹介いたします。
- スターライト工業の紹介とCNFへの取組
- CNFの作製方法と未変性CNF
- 水溶性ポリマーの選定
- CNFの均一分散
- 水溶性ポリマーとCNFの複合化
- 応用事例と有望用途
- 質疑応答
第9部 平板状銀ナノ粒子/セルロースナノファイバー複合体の開発とそれを利用したバリアフィルムの開発
(2018年6月18日 14:30〜15:40)
現在では、セルロースナノファイバー調整の画期的な前処理方法として知られているTEMPO酸化について、基本的なメカニズムから解説する。後半はTEMPO酸化セルロースナノファイバーの応用検討例としてバリア材および包装材料としての利用について述べる。
- 背景
- セルロースのTEMPO酸化
- 天然セルロースと再生セルロース
- TEMPO酸化
- でんぷんを用いたTEMPO酸化反応解析
- セロウロン酸の特徴
- TEMPO酸化セルロースナノファイバー
- 調整方法
- TEMPO酸化セルロースナノファイバーの特徴
- セルロースナノファイバーの応用検討例
- 包装材料
- その他
- まとめ
- 質疑応答
第10部 ポリマー中に分散するセルロースナノファイバーの形態解析
(2018年6月18日 15:50〜17:00)
セルロースナノファイバー分散液や、ポリマー中に分散されたセルロースナノファイバーの形態観察に必要な装置および原理を紹介し、さらに詳細な試料作製方法、セルロースナノファイバーの観察事例とさらに、三次元観察結果からの定量解析事例についても解説します。
- セルロースナノファイバーの形態観察に有効な装置について
- TEM,3DTEM,SEM,X線CTの原理について
- 試料作製方法
- ミクロトーム法の原理と特徴
- 電子染色法について
- ポリマーへの電子染色の適用事例
- PP/PA
- PA/PB/PPO
- PLAアロイ
- セルロースナノファイバーの観察事例
- ネガティブ染色法TEM
- ポリマー/セルロースナノファイバーコンポジットの観察事例
- PLA/セルロースナノファイバー
- 天然ゴム/EVA/セルロースナノファイバー
- 質疑応答
会場
受講料
- 1名様: 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
- 複数名: 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 75,000円(税別) / 81,000円(税込) で受講いただけます。- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 80,000円(税別) / 86,400円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 225,000円(税別) / 243,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。