本セミナーでは、フッ素系、ポリ乳酸系の有機圧電材料の性能と応用デバイスについて解説いたします。
(2018年5月18日 10:30〜12:10)
PVDF圧電体は、混ぜ物を一切することなく、PVDF樹脂の高次構造をコントロールする事により、圧電性を発現するユニークな高分子です。高分子の持つ性質を有した圧電体です。これまで、その特徴を利用して、いくつか応用してきました。その事例を紹介するとともに、応用に際しての留意点をお話しさせて頂きます。
(2018年5月18日 13:00〜14:40)
工業的に利用可能な圧電性ポリマーとしてこれまで良く知られてきたものはポリフッ化ビニリデン (PVDF) が唯一のものであった。強誘電体であり焦電性を有するPVDFは非常に優れたポリマーであるが、センサとして利用する上では焦電性がネックになることが多かった。 一方、2013年に世界で初めて日本で工業化された圧電性ポリ乳酸 (PLA) を用いたセンサは、焦電性が無く、変位のみを純粋に検知できる。また、ずり圧電性を利用した特徴的な検知方法を活かすことにより、多様なモードの変位を検知することも可能である。 タッチパネルを筆頭とする直感的操作が出来るヒューマンマシンインターフェイスは今後様々なデバイスにおいて一層普及する様相を呈している。PLAセンサはこれらをより一層発展させるキーデバイスとなりうる可能性があるものである。
(2018年5月18日 14:50〜16:30)
PVDFを代表とする高分子圧電材料は、一般に多く利用されているPZTなどの無機圧電材料に比べ、柔軟で広帯域な周波数特性を有しています。この特徴を生かして超音波探触子に応用すると、これまでとは違った特色あるセンシングを行うことができます。本講座では、このような高分子超音波探触子を用いたあらたなセンシング技術について概説します。