本セミナーでは、熱応力を緩和するためのSiCパワーデバイスの構造、部材について、開発事例を交えて解説いたします。
(2018年5月11日 10:30〜12:10)
パワーモジュールの小型化および高効率化の観点から、SiCパワーモジュールの需要は増加すると見込まれている。SiCパワーモジュールの利点は高温動作であり、パワーモジュールを構成する部材には高放熱化、高信頼性化が求められる。 本講座では、パワーモジュールのキー材料である絶縁基板の最新技術動向に関して報告する予定である。
(2018年5月11日 13:00〜14:40)
半導体実装における信頼性は、導電接続材料の界面の高温安定性、熱応力耐性に支配されることが多い。特に近年注目されているSiC素子は、高温耐熱性にすぐれているが、実装技術は半田やアルミニウムワイヤーなど比較的低融点の金属材料が依然用いられていることが多い。 ここでは、比較的融点が高く、耐熱性、耐蝕性にすぐれたNiに着目した新しい導電接続技術を中心に講演する。
(2018年5月11日 14:50〜16:30)
SiCはじめとした先端パワーデバイスパッケージにとって、応力の低減はデバイスの故障を低減し、信頼性を向上させるために非常に重要である。低応力なパッケージング実現のために計算機を用いた応力シミュレーションが広く用いられているが、現実のパッケージにおいて実際に生じている応力を実測することも重要である。ラマン分光法は、実デバイス中の応力を実測できる数少ない有力な方法であるが、ラマンスペクトルの解析に専門知識が必要であることもあり、必ずしも広く普及しているとは言えない。 本講座では、SiCパッケージにおける問題点を述べた後に、ラマン分光法の原理と測定方法について説明し、その後SiCパッケージの応力評価への応用についてできるだけ実測例を紹介しながら概説する。