リチウム電池用水系バインダーの高電圧正極での適用と性能評価

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本セミナーでは、リチウムイオン電池に求められるバインダーの課題と対策、水系バインダーを酸化させないための処理方法について解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 各種バインダーを用いた正極と負極の開発

(2018年4月25日 10:30〜12:10)

 現行のリチウムイオン電池には、電極バインダーとして、ポリフッ化ビニリデン (PVdF) 系やスチレンブタジエンゴム (SBR) 系が用いられている。現状、黒鉛系負極では、水系のスチレンブタジエンゴム (SBR) 系が主流となったが、酸化物系正極においては、ブタジエンが酸化劣化しやすいため、専らポリフッ化ビニリデン (PVdF) 系のバインダーが用いられている。通常、PVdF系バインダーには、スラリー溶媒としてN – メチルピロリドン (NMP) が用いられている。最近、NMPが与える環境付加や人体への影響などを考慮して、環境負荷の小さい水系バインダーが開発されている。  本講演では、各種のバインダーを用いた正極および負極の開発動向と、これらの電極を用いた電池特性について紹介したい。

  1. リチウムイオン電池の構成材料と課題
  2. 電池の製造工程
  3. 正極用バインダーの開発
    1. 現行の正極用バインダーの課題
    2. 酸化物系正極の検討
    3. オリビン系正極の検討
    4. 硫黄系正極の検討
  4. 負極用バインダーの開発
    1. 現行の負極用バインダーの課題
    2. カーボン系負極の検討
    3. 合金系負極の検討
  5. 今後の展望

第2部 水系バインダーによるリチウム電池の高性能化

(2018年4月25日 13:00〜14:40)

 リチウムイオン電池に使用される水系バインダーの機能について、プロセス材および内部構成材の両面から理解を深めることができる。最新の電池セルが抱える技術的課題に対して、バインダーからの解決方法とそのポイントを把握することができる。

  1. 電池バインダーの機能
    1. プロセス材としてのバインダーの機能
      1. 分散性の制御について
      2. 結着性の制御について
    2. 内部構成材としてのバインダーの機能
  2. バインダー機能と電池性能
    1. セルの技術的課題とバインダー機能
    2. 正極用水系バインダーによる高電位耐性
    3. 新しい電池設計への対応

第3部 リチウム電池用水系バインダーの高電圧高容量正極での適用とその性能評価

(2018年4月25日 14:50〜16:30)

 これまで私たちが行ってきた正極用水系バインダーの開発、および水系バインダー適用のための集電体表面の処理、正極材料のコーティングなど、水系バインダーの問題点とその解決法という形で、一つ一つ説明していき、水系バインダーの必要性と今後の将来性を感じてもらえるような内容をご紹介したいと思います。

  1. 水系バインダーの必要性と問題点
  2. ,水系バインダーの耐酸化性試験、耐久性試験の結果
  3. 水系バインダー適用のために集電体の表面処理
  4. 一般的な正極材料への水系バインダーの適用例とその結果の紹介
  5. Ni – rich正極材料への水系バインダーの適用結果
  6. 水系バインダーに適用可能なLi過剰系正極材料の探索
  7. Li過剰系正極材料の表面コーティングによる耐水性の付与
  8. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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