本セミナーでは3Dプリンター向け材料の開発動向を中心に、関連特許動向を網羅して、3Dプリンタ技術動向を幅広く解説いたします。
各種三次元積層法 (Additive Manufacturing) (AM装置=3Dプリンター) の基本特許切れに伴い、2012年頃から3Dプリンターが再び「産業革命を起こす」可能性があるとメディアにより過熱気味に報道されてきたが、最近では大方理解され、落ち着きを取り戻すとともに着実な取り組みがなされつつある。特に、「IoT、Industrie 4.0、つながる工場など」の新しい「ものづくり」との関わりから大きな期待が寄せられつつあり、今までの大量生産=安価という図式から、少量生産=高付加価値という点で3Dプリンター活用に注目した取り組みが始まっている。経産省の大型プロジェクトTRAFAMや内閣府のSIPプロジェクトなどが進行する中、産業界の期待も大きい。しかし、そのプリント出力物 (造形物) 材料の完成度は必ずしも高いものではなく、今後の材料開発に大きな関心が集まっている。直近のドイツでのFormnext2017に見られるように、欧州を中心に大企業が材料開発に本腰を入れ始めたことが挙げられる。 本講演では特に3Dプリンター材料を中心に、求められる特性とその現状を把握するとともに、開発動向と今後の方向性について議論する。