本セミナーでは、車載モータの絶縁・放熱について、特性計測と評価、トラブルの原因と対策を分かりやすく解説いたします。
(2018年4月23日 10:00〜12:00)
高効率化の観点からインバータ制御のモーター等が使用されていますが、同時にインバータサージが発生し、絶縁システムに大きな影響を及ぼすことが知られています。本講演は電気工学を学んだ初級絶縁技術者を対象とし、絶縁破壊、絶縁劣化の基礎を学ぶとともに産業上・工学上・学術上非常に重要となっているインバータサージが絶縁システムに与える影響およびその対策を具体的研究例を含めて紹介します。
(2018年4月23日 12:45〜14:15)
最新パワーエレクトロニクス技術による省エネと高効率化に優れたインバータ駆動モータが電気製品や産業機器用モータだけでなく、ハイブリッドカー (HEV) や電気自動車 (EV) など幅広い市場で開発・実用化され、急速に生産が拡大している。しかしながら、インバータから発生する立ち上がりが急峻な高サージ電圧によるモータの絶縁破壊のトラブルが発生し、その対策が大きな課題となっている。絶縁システムの劣化破壊は部分放電の発生に起因することは良く知られている。繰り返しインパルス電圧によって発生する部分放電は従来のAC電圧の場合と比べ特徴や検知方法が大きく異なる。インバータ駆動モータの絶縁評価には、様々な環境要因で変化する複雑な部分放電特性を理解し、発生の予測がポイントとなる。本講演の前半ではこのインパルス部分放電特性や優れた耐サージ特性をもつナノコンポジットモータ巻線について分かり易く解説する。 2017年、インバータ駆動モータ絶縁に関する国際電気標準会議 (IEC) 規格が発行された。今後、IEC規格準拠した試験方法によって各インパルス電圧絶縁クラスのモータに対し部分放電フリーを保証する必要がある。しかし、実機モータへのIEC規格の適用の具体例は国内外で公表されていない。そのため、本講演者が委員長を務める電気学会調査委員会では、多くのメーカと大学が協力して国際規格関連の共通試験を実施し、その診断評価法の有用性や問題点を検討している。本講演の後半では、この実験内容の一部を紹介し、実機モータでの絶縁評価の具体的な診断方法およびインパルス電源と各部分放電計測センサについて解説する。
(2018年4月23日 13:50〜15:20)
(2018年4月23日 15:30〜17:00)