EU-GMPが改訂され、最終版ガイドラインが発出されれば、後日にはPIC/S GMPもそれに合わせて改訂されることになろう。PMDAは、PIC/S GMP GuideのAnnex 1 (無菌医薬品の製造についてのガイドライン) に基づき、製造業者等に対してGMP調査当局が無菌医薬品の品質確保の参考に活用してきている。従って、無菌製品を取り扱っている事業体は、昨年末に出された当該Annex 1 改訂ドラフトを読み込み、事前に改訂版に合せた準備をしていくことが得策であろう。 本講では、昨夏ベルリンで開催されたPDA年会で講演されたEU及びPIC/S会長の無菌医薬品製造の内容を踏まえて、今改定内容を吟味し、特に重要な改訂事項と、その基本的コンセプトを解説する。Annex 1改訂版 (ドラフト) は英語原文で50頁もあり、前文を読み込むことは困難であるため、本講では、改定内容の重要事項と、その理論的背景などを明確に理解し、製造や管理体制の改善及び査察対応に備える事を意図している。