有機ELディスプレイはSamsung Galaxy に搭載されて、スマホ向けディスプレイとして大きな地位を築いた。最新モデルではプラスティック基板を使用した、フレキシブルパネルも登場している。さらに昨年にはApple iPhoneX に採用され、市場に投入された。一方、有機EL大型TVはLG Displayが精力的に市場拡大を図っている。高コストが障害となっているが、性能の高さから徐々に生産を伸ばしている。今年のSID (Society for Information Display) Display WeekでもFlexible を中心に新しいデバイスの提案がなされると期待される。
有機ELディスプレイは薄型軽量、高画質、フレキシブル化が可能など、優れた特長を持つが、液晶に比べ普及の速度は早いとはいえず、多くの困難が待ち受ける。日本の有機EL産業は出遅れたと言わざるを得ない。なぜか。
本セミナーでは、有機ELディスプレイの基本デバイス構成、使用部材、作製プロセスを解説し、有機ELのディスプレイとしての数々の優れた特長を述べ、最近の技術動向について説明する。有機ELがさらに本格的に普及する為の残された課題とその克服の道筋、低コスト化の条件、将来の夢などをわかりやすく解説する。
- 有機ELの最近の話題
- SID 2018 Display Week 速報
- 国内の有機EL産業界の動向
- 有機ELの基礎技術
- 有機ELデバイス
- 有機ELは有機薄膜積層構造LED
- 2層構造から多層構造へ、性能大幅アップ
- 有機ELの基本特性
- 有機ELの基本構成材料
- 有機材料
- 低分子蒸着材料、高分子塗布型材料、さらに低分子塗布型も
- 電極材料
- 低仕事関数陰極材料、透明陽極材料、さらに透明陰極材料
- 基板材料
- ITOガラス基板からフレキシブルプラスティック基板へ
- 有機ELの特徴と特殊性
- 有機ELの製造工程と製造技術
- 有機ELの基本的作成プロセス
- 有機成膜とパターニング
- 高精細パターニングが有機EL本格普及の鍵
- マスク蒸着はどこまで高精細化が可能か?
- 塗布プロセスの実用化への課題は
- 封止プロセスと構成部材
- 封止に要求される性能
- 封止は中空構造→密着固体構造→膜封止へ
- 有機ELディスプレイ
- 有機ELディスプレイの優位性
- 駆動方式と構成
- パッシブ型とアクティブ型
- パッシブ型の構成と特長
- アクティブ型の構成と特長:駆動の要はTFTバックプレーン
- モバイル用小型ディスプレイの動向
- いよいよiPhoneが本格採用
- フレキシブル有機ELパネルの生産プロセス
- TFTはLTPSかIGZOか
- フレキシブルを生かしたデザインとは?
- 大型有機ELTVの動向
- 大型有機ELテレビのLCDテレビに対する優位性は?
- 本格的普及への条件
- 有機EL照明の現状
- 今後の展望と将来の夢
- 現状の課題の整理
- 大幅なコストダウンの実現
- 印刷プロセスの本格導入
- ロール to ロール プロセス
- 真の有機エレクトロニクスへの発展
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