(2018年4月6日 10:00~13:00)
通信の無線化はその重要性が大きく増しているが、給電の無線化は十分に進んでいない。しかし、両者が無線化することで本当の意味で無線化が達成され、社会の大きな変革も期待できる。 光ビームをエネルギー源に用いる光無線給電は、電磁波を用いた既存の無線給電に比べて、長距離給電可能、電磁波漏洩がないといった特徴をもつ。この光無線給電は、レーザなどの光源と太陽電池という既存技術で構成されるが、これまでに取り組みが十分行われていない。 本講座では、無線給電の意義、光無線給電の優位性と課題、最新動向を解説する。
(2018年4月6日 13:40〜15:20)
レーザーポインター (1mW) のように直進性のあるレーザー光、これにより光エネルギーの長距離伝送が可能であり、通信の分野では数万km離れた人工衛星同士や地上との10mW級レーザー通信が実証済みである。給電の場合はパワーと効率がより求められ、高出力化と同時に直進性 (広がりの少なさ) を要求に応じて確保し、安全への配慮も必須となる。 本講座では、無線給電として、レーザービームの広がりや高出力化の観点から、レーザー光源を中心に解説する。
(2018年4月6日 15:30〜17:00)
レーザ光を用いた光無線給電の研究はまだまだ初期段階にあり、今後様々な応用が期待される。応用分野によってはその安全性から赤外領域にその活路を見出す可能性もあり、高効率化を目指して可視領域で実用化される可能性もある。 本講座では、将来の応用先を見据え、各波長帯での太陽電池デバイスとレーザ光源デバイスの現状と展望を解説し、今後の光無線給電の発展一助になればと考える。