触感の知覚メカニズムと数値化及び材料開発への応用

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会場 開催

本セミナーでは、ヒトの触感知覚メカニズムについて基礎から解説し、 「しっとり」、「さらさら」、「べとべと」といった感覚的な言葉を物理的特性で表すための方法を解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 素材の触知覚メカニズム (粗さ、硬軟、摩擦、温冷) の基礎

(2018年4月13日 10:30〜12:00)

 素材の触知覚に関する基本要素である、粗さ・硬軟・摩擦・温冷の知覚メカニズムについて、接触の機械力学・心理物理学・神経生理学の観点から基礎を解説いたします。素材の触知覚の基礎を幅広く理解できる内容になっており、特定の素材や製品についてではなく、万事に応用可能な事項についてお話します。

  1. 素材知覚の5次元
  2. 種類の粗さ知覚
  3. マクロな粗さの知覚原理
  4. ミクロな粗さの知覚原理
  5. 摩擦知覚の原理
  6. 表面粗さと摩擦の関係
  7. 硬軟の知覚原理
  8. 温冷の知覚原理

第2部 風合い・肌触りの数値化

(2018年4月13日 12:50〜14:20)

 「しっとり」、「さらさら」、「べとべと」…感覚的な言葉で表される言葉は、新感覚のものづくりのヒントになることも多い。このような感覚を作り出すのはどのような物理的特性であるのか、風合い・肌ざわりを表す言葉の背後にある物理的因子を明らかにすることが必要である。それぞれの触感を特徴づける物理モデルの構築方法について解説し、それを材料設計に生かした例について具体例を挙げて紹介する。

  1. 風合い・肌ざわりの物理現象とは?
    1. 五感における皮膚感覚の重要性と特異性
    2. 触感の物理モデルの考え方
    3. 物理モデルと材料の微構造との関係づけ
  2. 背後の物理現象を理解するための官能評価データの解析
    1. 物理現象を意識した触感の官能評価
    2. 官能評価の多変量解析とその解釈
    3. 変量解析の落とし穴とその解決方法
    4. 機器測定と官能評価との関係づけ
  3. 触感の物理モデルに基づく材料設計
    1. 材料設計の具体例 (繊維製品や化粧品の実例を中心に)
    2. 触感設計の妥当性の評価
    3. 類似した感覚の見分け方
    4. 高次触感の解明と新触感の創出に向けて

第3部 触感の良い繊維製品の風合い・物理特性

(2018年4月13日 14:30〜16:00)

 繊維製品の着心地、使い心地にかかわる触感の性能設計のために必要な、材料の物理特性を用いて行う客観評価手法は、繊維製品のみならず、人が触れて用いる材料にも応用されるようになっている。柔らかい繊維製品の触感研究の基本とその応用について解説する。

  1. 触感の良い繊維製品
    1. 心地よさ
      • 着心地、寝心地、座り心地など
      • 着心地の要素:衣服内気候・衣服圧・肌触り
      • 皮膚の感覚
    2. 繊維製品における感覚計測と評価
      • 評価の種類
  2. 布の触感 (風合い)
    1. 布の触感・風合いの定義
      • 風合い研究の歴史
      • 標準化された風合い
    2. 触感の主観評価の方法
    3. 布の特性とその測定
    4. 布の触感の定量評価と評価式
  3. 触感の定量評価方法の応用
    1. 皮膚特性と繊維製品
    2. 応用例
  4. さまざまな測定装置および測定部品
  5. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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