第1部 自動車内装品におけるVOC発生抑制の取り組み
(2018年4月13日 10:00〜11:30)
- 自動車内装表皮材のトレンド
- シート用レザー
- ウレタンレザー
- 溶剤タイプ – ハイソリッドタイプによる有機溶剤の低減
- 水性タイプ – 発泡層の形成方法
- TPUタイプ押出・カレンダー法
- ホットメルトタイプ – 発泡層の形成方法
- 人工皮革
- 塩ビレザー
- シリコーンレザー、ポリエステルレザー等の新規レザー
- インパネ材
- 真空成形法TPOを用いたネガティブ・ポジティブ成形
- パウダースラッシュ成形法 – TPU、SEBS
- インモールドコート成形法 – PUスプレー
- ドアトリム材
- 真空成形法TPOとPP架橋発泡体との接着剤レスラミネート
第2部 化学吸着剤による車室空間のアルデヒド低減とにおい対策
(2018年4月13日 12:10〜13:40)
物理吸着型剤消臭剤の代表である活性炭は、吸着量や吸着速度に優れ、多種臭気を吸着することができるが、吸着対象が悪臭に限定できないことや吸着物質を固定化できず再放出するという欠点もある。一方、無機系化学吸着型消臭剤は、一般的に特定の官能基を持つ臭気成分しか吸着しないが、各臭気に対応した消臭剤を複合することで、消臭効果が高く、低濃度の臭気まで吸着し、再放出しない特長を持つ。
本講演では、アルデヒド吸着剤を主とした化学吸着型消臭剤の紹介、その吸着機構、評価方法、及び使用例を解説します。
- 臭いと消臭について
- 臭気成分と発生原因
- 臭気低減方法
- 消臭剤の種類と化学吸着型消臭剤
- 消臭剤の種類
- 無機系化学吸着型消臭剤の特長
- 化学吸着型消臭剤の消臭メカニズム
- アルデヒドガスの発生とその低減例
- アルデヒドガスの発生について
- ガス低減の評価方法
- 車室空間におけるアルデヒドガスの低減例
- アルデヒドガス以外の臭気ガス対策
- 消臭剤による臭気ガス対策例
- 消臭剤以外の車室用アメニティー材料
第3部 自動車室内おける化学物質の実態とリスク評価
(2018年4月13日 13:50〜15:20)
自動車の車室内にはパネルやシートなどの部材としてプラスチック、ゴム、ポリウレタンなどが使用されており、これらの部材からトルエンなどの揮発性有機化合物 (VOC) が放散することが問題となっている。また、プラスチック部材には難燃剤などの準揮発性有機化合物 (SVOC) が含まれ、その放散も近年懸念され始めた。車室内は一般住宅と比較して内装品などの表面積に対する空間容積の割合が小さく、窓面積が大きく日射により高温になりやすいという特徴を持つため、VOC やSVOC の濃度は一般住宅に比べ高くなることが予想される。しかし、自動車内の化学物質に関する研究報告は少ない。
本講では車室内のVOC 、SVOC、アルデヒド類濃度の測定法と、汚染の実態およびそのヒト健康リスクについて解説する。
- VOC、アルデヒド類の濃度測定条件
- 車室内中のVOC、アルデヒド類の濃度測定
- 車室内空気中のリン系難燃剤濃度の測定
- ダスト中のリン系難燃剤濃度の測定
- 化学物質汚染の実態
- 車載ウィンドウウォッシャー液を利用した車室内用簡易空気清浄法の開発
第4部 自動車室内で発生するVOCとにおいの分析方法
(2018年4月13日 15:30〜17:00)
- 自動車室内のVOC分析
- 日本自動車工業会 (JAMA) の車室内VOC低減に関する自主取組み
- サンプリングバッグ法を主としたVOCの分析方法
- 自動車室内のにおい分析
- 車室内のにおい問題
- 官能評価と機器分析によるにおいの分析方法