米国のZEV (Zero Emission Vehicle) 規制や欧州各国のCO2排出規制の強化、中国における自動車メーカーへのNEV (New Energy Vehicle) 製造・販売の義務化等を迎えつつある中で自動車メーカーの電気自動車シフトが鮮明になってきている。電気自動車の性能を大きく左右する主要部材であるリチウムイオン電池各プレイヤーは今後どう動くのだろうか? 本セミナーでは、リチウムイオン電池について、電池業界のみならず、自動車業界や部材業界の動きも踏まえつつ解説する。
リチウムイオン電池の用途ではモバイル用途や定置用途よりも車載用途での動きが最も活発である。米国ZEV規制と欧州CO2規制はもちろん、中国ではエコカー政策、電池事業認定の縛りをもったNEV規制が発効した。中国のエコカー政策は生産可能な企業にライセンスを供与し、一方、電池模範認証取得ができないと中国内でのビジネスに大きな支障を来すところまで追い上げている。すなわち国内企業の保護と外資系企業への圧力をかける大胆な政策である。このような外乱を含めて、自動車業界、電池業界、部材業界はしたたかな戦略が必要とされている。 一方、トヨタ、マツダ、ホンダのEV計画、そして欧州勢の大胆なEVシフトと積極投資もあり、2020年を見据えてグローバル競争が激化する。また、トヨタを中心に全固体電池の研究開発も全世界的に活発になってきた。注目すべき動向と各業界で必要とされる戦略などについても解説する。