改正バリデーション基準では、品質リスクを明確に意識した上で、品質リスクに応じてバリデーションの対象、検討対象項目、及び検討範囲等を選択した科学的な根拠及び判断等に基づく対応が求められています。洗浄バリデーションの目的は、洗浄法の最適化ではなく、洗浄法の妥当性を確認することです。洗浄法の最適化は、リスクマネジメントの一環/結果で実現できる。洗浄バリデーションでは、あらゆるワーストケースを推定し、議論を重ねたうえで実施手順を作成し、許容限度値を正確に定量できる分析法を開発し、洗浄効果が期待される基準に達していることを明確にする必要があります。現在、多くの工場では洗浄許容基準値として、0.1%基準、10ppm基準及び目視基準が採用されているが、毒性学的データを考慮しておらず、洗浄許容基準値として制限が不十分である場合があります。 そこで本講演では、毒性学的安全許容基準値及び10ppm基準の問題点等についても解説します。