(2018年3月28日 10:30〜12:10)
ストレッチャブル電子デバイスの実現に向けた研究が活発化してきていますが、配線や電極に伸縮性を付与することや、伸縮に耐えうるインターコネクションを実現するための技術の開発は重要な研究課題のひとつと考えられます。従来は、このような配線・電極や接合用材料に対して「単に何%伸長しても導電性が維持される」というような曖昧な議論が行われてきましたが、研究開発は次のフェーズに移行しつつあります。 本稿ではストレッチャブル導電ペーストに焦点を当てて、材料特性の改善や信頼性評価確立のための基礎について議論したいと思います。
(2018年3月28日 13:00〜14:40)
全てのモノがインターネットにつながるIoT (Internet of Things) 時代の到来が目前に迫っている。その言葉通り「どこにでも・何にでも」電気的機能を付与する場合、従来の生産技術では実現できない面が出てきており、素材を選ばずフレキシブルなデバイスを創っていくには、接続材料もまた新たな機能が必要になってくる。過去から導電性接着剤は、はんだ代替材料と言われてきた。ものづくりコミュニティやデジタルファブリケーションの普及によって、エレクトロニクスの発明は決して企業だけのものではなくなってきており、近年注目を集めるウエアラブルデバイスはベンチャー企業等を中心に開発ムーブメントが起こっている。個人レベルで様々なアイデアが生まれる昨今、我々は、”はたして導電性接着剤は、単純なはんだ代替品であるか?”という問いから、これまでにはない室温からの硬化が可能で、柔軟な導電性接着剤を開発した。 ここでは、低温硬化が可能でかつ柔軟な導電性ペーストとその応用について紹介する。
(2018年3月28日 14:50〜16:30)
近年、フレキシブルなセンサやディスプレイ、太陽電池などフレキシブルデバイスが盛んに行われている。このようなフレキシブルデバイスを実現するために、有機ELや有機半導体のような有機材料を用いている場合が多い。しかしながら、有機材料は、半導体材料や金属材料と比べた場合、機械的変形に対しては良い特性を持つかもしれないが、電気的特性は及ばない場合が多い。 本講座では、良い電気的特性をもつ“硬い”材料を用いて、“柔軟な”デバイスを実現するアプローチについて具体的な例を交えて紹介する。