本セミナーでは、ワイヤレス給電の基礎原理から、各種要素技術、電気自動車用ワイヤレス給電の実用化に向けた課題 (法制度・標準化・技術等) と開発動向など、基礎から最新情報まで全般的に解説いたします。
磁界を用いたワイヤレス給電システムの開発動向に興味のある方に向けて、ワイヤレス給電の基礎原理 (伝送原理,回路方式,回路の駆動法) から最新の開発動向、そして実用化に向けた課題 (法整備,標準化,技術的課題) 等について、ワイヤレス給電全般を解説します。 電気自動車に向けたワイヤレス給電システムは2007年頃から研究開発が活発化しており,今まさに全世界で実用化に向けた研究開発が進められています。しかしながら,ワイヤレス給電を理解するには,基本的な電気回路の知識に加え,電力変換回路の知識,また実用化に向けては法規,漏えい電磁界,人体防護等に関する知識が必要となるなど,幅広い知識が要求されます。しかしながら,ワイヤレス給電技術を横断的に解説した文献は少なく,また,ワイヤレス給電が学際分野であるため異なる技術的バックグラウンドを持つ技術者が異なる用語を使って現象を説明することがあるため,ワイヤレス給電の本質的な理解は簡単ではありません。 そこで本セミナーではまず,電気回路の基礎に立ち戻り,ワイヤレス給電はどのようにして高効率な電力伝送を可能としているのかを可能な限り数式に頼らずに説明します。また,ワイヤレス給電の高効率化にあたり重大な要素技術である電力変換器 (インバータ,整流器) ,伝送コイルをどのような構成・構造にするべきか,どう設計すべきなのかを解説します。最後に,ワイヤレス給電の研究開発を活発化させたMITの発表 (2007) から現在まで10年余り、この間電気自動車用ワイヤレス給電システムがなぜ実用化に至っていないのか、何が実用化を遅らせているのかを、法制度、人体防護、標準化等の観点から説明します。
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