(2018年2月21日 10:00〜11:30)
全固体電池の本格的普及に向けて解決すべき課題としては、性能向上、コストの削減とともに、信頼性・耐久性の確保が重要な鍵となる。これまでの2次電池とは大きく異なり、全固体電池ではイオンや電子の反応場である電極や電解質界面のはく離等の機械的損傷は、電池の性能低下に致命的な影響を及ぼす。そのため全固体電池開発においては、材料開発のみならず設計するための材料強度学的視点も必要となる。 そこで、本講では、全固体電池 (SOFC) を中心に全固体電池 (燃料電池やリチウムイオン電池等) を開発するために注意すべき点や評価・解析法について概説する。
(2018年2月21日 12:15〜13:45)
全固体電池などに使用される固体電解質のACインピーダンス測定では、広い周波数帯域および広い温度域が求められています。これらの要求を満たし、かつ高精度な測定を行うことには困難を伴います。 本講演では、ACインピーダンス測定における問題点を提示し、その解決に役立つ情報をお伝えします。また、上記の要求を満たすべく開発しましたACインピーダンス測定システム (10mHz~100MHz、 – 50℃~600℃) を紹介します。
(2018年2月21日 14:00〜15:30)
全固体電池の場合、Liは固固界面で核生成し、成長するため、自身の体積の分だけ集電体もしくは固体電解質を変形させる必要がある。したがって、析出したLiは周囲にひずみエネルギーを蓄積させながら成長する。溶液系の核生成では考慮されない集電体の変形に関わる機械的な仕事の寄与を含めた解析が必要である。 本講では、固固界面でLiが核生成、成長することで生じる集電体表面の変化のその場観察について解説する。また、集電体の変形に必要な仕事がLi電析の過電圧に与える影響について考察する。
(2018年2月21日 15:45〜17:00)
固体電解質の評価に有効な分析手法について、その原理から応用まで具体例を交えて紹介する。複数の分析手法を用いた総合解析事例も示す。