EUV光源開発の遅れから、延び延びとなっていた極端紫外線露光 (EUVL) を用いたデバイス試作が2018年度から本格化する状況になってきた。理由はレーザープラズマ光源の出力が250Wに届き、スループット180枚が見えてきた事。また、IBM等が2015年にEUVL露光により7nmノードのFinFETトランジスターの試作、さらに、今年度5nmノードのナノシートトランジスターの試作に成功するなど、スマートフォンのほか、AI活用といったコグニティブコンピューティングなどIoT社会に向けて要求を満たす開発が待望されている。 EUVLはレーザープラズマ光源、反射縮小光学系、反射型マスク、ペリクル、レジストなど既存のArF技術とは異なる技術となり、7nmノードでは対応する技術が出来つつあるが、5nm以下ではさらなる新技術の開発も必要となる。これらの開発要素技術に関する知見が得られると考えている。 国内でのEUVLを用いたデバイス開発は考えにくく、むしろ、光源廻り、照明光学系など装置系、マスク、レジスト、ペリクルなど薄膜技術、デブリー除去技術などインフラ系に商機があると考えられる。講演会では、出来るだけ要点を絞り、分かり易く解説する。 本講演では、EUVL開発の現状と今後に必要となる要素技術について詳述する。