「品質工学 (タグチメソッド) 」実践ノウハウセミナー

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プログラム

品質工学 (タグチメソッド) とは、製造条件のバラつきや市場での使用環境の変化があっても、技術・製品が安定するように開発を行う手法を体系化したものです。 (JIS Z 9061 ロバストパラメータ設計/ISO 16336 Robust parameter design)  企業の開発生産性を向上し、トータルコストダウンに効果がある非常に便利な開発手法ですが、品質工学には実践が難しい課題があります。独特の用語と難解な数式を使用し、また、活用にノウハウを必要としているためです。  そこで本講座では、「誰にでもイメージできる生活家電製品」を事例にして、その開発の最初から最後までの流れを説明し、それぞれの段階で実施する品質工学の手順を、ノウハウ含めて解説いたします。題材は「生活家電製品」ですが、実施手順を具体的に解説いたしますので、仕事の流れに沿って体系的に品質工学 (タグチメソッド) を理解していただくことが可能で、他の技術分野でも簡単に応用いただけます。  品質工学に関する予備知識のない方や、これまで品質工学を使ってみたが思うような効果が得られなかった方々を特に意識した内容になっています。  本講座で解説する手法を使うことで、「手戻り防止・性能確保・品質問題回避・低コスト化」が可能になります。

  1. 品質工学を使うと、どんな場合に、どんな効果が得られるのか? (事例紹介)
    • 洗濯機 振動技術の事例
    • 射出成型の事例
  2. 品質工学とは (品質工学のメリットは?)
    ※本講座は、開発段階で使用する手法「オフライン品質工学 (パラメータ設計) 」を講義
    • 品質工学 (タグチメソッド) とは
    • 品質工学の全体像
  3. オフライン品質工学
  4. オンライン品質工学
  5. MTシステム
  6. 損失関数
    • 品質工学=品質管理ではない
    • 品質工学の目的は開発のトータルコストを下げること
  7. 開発リードタイム
  8. 製品コストと部品・材料管理コスト
  9. クレームコスト
  10. 生産コスト
    • 企業競争力から見た、品質工学を使った場合の開発と通常の開発の差異
    • 既存の開発方法と品質工学の比較
    • 従来の開発方法と問題点
    • 実験計画法の概要と問題点
    • 従来開発方法と品質工学の違いまとめ
  11. 品質工学のデメリットは?
    • 概念が難しい、理解を阻むポイント
  12. 従来の開発ステップと大きな差異
  13. 独特の専門用語
  14. ややこしい数式、計算手順
    • 品質工学だけでは課題解決できない
  15. 品質工学の前提となる考え方「開発としてどちらが良い状態?クイズ」
    (なぜ、顧客使用状態の変化や量産バラつきの対策を先に検討するべきなのか?)
    • 難切削機械開発:加工精度の事例
    • 洗濯機の振動技術開発:低振動性能の事例 (追加)
  16. 品質工学の実施手順 全体像 (概要)
    ※洗濯機の脱水時の振動問題を事例に、実際の品質工学実施手順を解説。事例は業界を問わず、誰にでもイメージできるモノとして選択しており、洗濯機の振動技術の解説が目的ではありません。
    • ステップ1 『技術的な課題を整理』
    • ステップ2 『実験条件の検討』
    • ステップ3 『実験実施』
    • ステップ4 『実験結果を分析』
    • ステップ5 『一番良い条件 (推定) の実験検証』
  17. ステップ1 『技術的な課題を整理』手順の解説
    • 開発対象の構成要素の検討方法
    • 開発対象に対する評価項目の検討方法
    • 何を測るか? 複数の技術的な課題の場合も想定して (開発対象に複数の解決課題がある場合の対策…複数箇所の振動と騒音も課題になる場合)
    • 実験データ採取の効率化
    • 実験データの取り方と、そのバリエーション
  18. ステップ2 『実験条件の検討』手順の解説
    • 開発対象の構成要素に関する実験回数集約 (削減) 方法 (直交表の解説)
    • 開発対象に対する評価項目の集約 (削減) 方法
  19. ステップ3 『実験実施』手順の解説
    • 実験用試作のノウハウ (試作は各1個で良い理由)
    • 実験時の注意点
  20. ステップ4 『実験結果を分析』手順の解説
    • 実験データの変換とその理由 (実験計画法との違い)
  21. 実験データを変換して作成する2つの指標「SN比」と「感度」とは
    1. つの指標に変換する理由
  22. 変換に対数 (log) を使う理由
    • 分散分析表 その見方と使い方 (品質工学では通常実施しない分散分析を進める理由とは)
    • 要因効果図 その見方と使い方
    • 構成要素の一番良い条件組合せの推定
  23. ステップ5『一番良い条件 (推定) の実験検証』手順の解説
    • 推定した一番良い条件が、本当に正しいか? (再現性) の確認方法
    • 推定した一番良い条件が、確認実験で推定が外れた (再現しなかった) 場合の考え方 (品質工学の通常の対処法)
  24. 実施手順を終えて、目標達成出来なかった場合の対策検討ノウハウ
    • 目標未達状態の分析方法と経営判断
    • 対策検討手順 概要
    • 実施手順1サイクル目の振り返りポイント
    • 対策検討1 構成要素の追加検討
    • 対策検討2 各構成要素条件の増減検討
    • 開発結果を他部署へ移管する際のポイント
  25. 解説事例で使用した一般用語に対応する品質工学用語説明
    ※これまでの解説で使用した一般的な用語を品質工学用語に置き換え、それらの対応を示しながら全体のおさらいをします。
    • 制御因子
    • 誤差因子 (ノイズ因子)
    • 信号因子
    • 特性値 (実験データ) 、動特性と静特性
    • 機能 (基本機能と目的機能) と機能性 (機能の安定性)
    • その他
  26. 品質工学で失敗するパターン、結果が出ないパターンの紹介
    • 静特性、L9直交表に要注意
    • 実験データに不良率など品質特性を採用した場合の問題点
  27. 品質工学 (実験計画法) 解析ソフトの紹介
    • お勧め解析ソフトの紹介
    • 解析ソフトのデモンストレーション
  28. 学習用 参考文献 紹介
  29. 全体に対する質疑応答

会場

愛知県産業労働センター ウインクあいち
450-0002 愛知県 名古屋市中村区 名駅4丁目4-38
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