酸化ガリウム (Ga2O3) は、次世代パワーデバイス用途の新半導体材料として期待されるに足る、優れた材料物性を有する。また、原理的に大口径かつ高品質な単結晶基板を、融液成長法により安価かつ簡便に作製することができるという、産業上の大きな魅力も合わせ持つ。こういった特徴から、SiC, GaNに続く次世代パワーデバイス材料候補として現在注目を集めている。
本講演では、Ga2O3パワーデバイスの位置づけ・魅力、現在までのバルク・基板、エピタキシャル薄膜成長、デバイス (トランジスタ、ショットキーバリアダイオード) の研究開発状況、今後に向けた課題および展望などについて解説する。
- はじめに
- Ga2O3の材料的特徴 (SiC, GaNとの比較から)
- 将来的なGa2O3デバイスの用途
- Ga2O3バルク融液成長技術、ウェハー製造
- 単結晶バルク融液成長
- 単結晶Ga2O3ウェハー
- Ga2O3エピタキシャル薄膜成長技術
- オゾンMBE成長
- プラズマMBE成長
- HVPE成長
- Ga2O3トランジスタ開発
- 横型MESFET
- 横型DモードMOSFET
- 横型フィールドプレートMOSFET
- 横型EモードMOSFET
- 縦型DモードMOSFET (CAVET)
- 海外のGa2O3トランジスタ開発動向
- Ga2O3ショットキーバリアダイオード (SBD) 開発
- HVPE成長したドリフト層を有する縦型SBD
- 縦型フィールドプレートSBD
- まとめ、今後の課題
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