メーカーの技術者・研究者にとって、市場・顧客を起点に考えるマーケティングは必須なものと言えます。これは皆さんも実感をお持ちと思います。ただ皆さんの仕事は、技術探索、技術開発、製品改良、新製品開発、さらに新事業創出と多岐に渡り、多様な仕事への応用が求められております。例えば、既存製品企画・改良と新機会探索では一見手法が異なります。しかし、検討するコツが分かれば基本は同じことで、其々の場合に容易に応用できるようになります。講義と小演習を組み合わせ、マーケティングの基本の理解と仕事にあった活用のために、本セミナーを提案したいと思います。
小演習については、皆さんがセミナーで学んだことを仕事に活かすための手がかりとして、手法を活用する個人演習を行い、その場で質問にお答えするともに、活用上の留意点をご説明したいと思います。
- マーケティングの必要性と、その誤解を解消する基礎知識
- マーケティングの必要性
- 膨らみを考える
- リードユーザー不在の時代の企画
- 腹落ち感のある新たな市場と変化の先読み
- マーケティングについての誤解を解消する基礎知識
- 良くあるマーケティングについての誤解
- 市場調査、得意先指向、セリングや製品企画・広告宣伝との違い
- 誤解を解消する基礎知識
- 3C – Customer (顧客) 、Competitor (競合) 、Company (自社) 、
- もう一つのC:PEST (Politics (政治) 、Economy (経済) 、Society (社会) 、Technology (技術) )
- STP – Segmentation、Targeting、Positioning
- セグメンテーション (分類) 網羅的してシンプルにする
- ターゲッティング (狙う市場・顧客) 新顧客発見と注力
- ポジショニング (位置取り) どう差別化するか
- 4P – Product、Price、Place、Promotion
- Product: ニーズ・機能・技術で製品・サービスを描く
- Price: 大きな対価を得るための構想
- Place: 顧客とコラボし価値を提供
- Promotion: 価値の顧客への伝達
- マーケティングの定義とイノベーションとの違い
- 戦略を考える道具と事業戦略とマーケティングの関係
- 戦略とは
- 3つの戦略とマーケティング
- 戦略を考える道具 -
- 大きくビジネスを捉える価値連鎖と事業ポートフォリオ
- 戦略の基礎知識としての競争戦略と成功要因
- 実現のための資源配分の枠組み
- 事業戦略立案のステップとしてのマーケティング手法の理解
- 技術者のマーケティングの多くが含まれる事業戦略立案ステップ
- 広げることと選ぶこととストーリーにすること
- 広げる手法としての3Cとコンセプト化
- 選ぶ手法としてのSWOTと魅力度適合度評価
- 全体の検討がストーリーになることが大切
- ※Strength (強み) 、Weakness (弱み) 、Opportunity (機会) 、Threat (脅威)
- 小演習
- 3C, STP, 4Pの手法を使って、自社の機会のアイデアを洗い出しストーリー作ってみる
- 小演習の補足
- マーケティング・リサーチ
- 新事業、製品企画、拡販とマーケティング・リサーチ 要作成
- 定量と定性のリサーチ
- VOC (Voice of Customer) の把握
- リサーチの検討ステップ
- 活用できる調査レポート、データベース、調査機関例
- 市場と技術をマッチさせるためのMFT (Market – Function – Technology)
- 顧客が買うのは技術ではなく機能
- 機能を軸に技術と市場をマッチさせる – MFTツリー
- マーケティング強化に必要なスキル
- 知識に加えてスキルと動き方・頭の使い方が大切
- 必要となる基本スキルと動き方・頭の使い方
- 目的・論点設定と仮説・情報収集・検証サイクル
- 仮説と情報・知識の関係
- 仮説のきっかけとしての顧客観察
- 全体まとめ
- これら検討を進める上での留意点
- 売れる製品の必要条件と十分条件