本セミナーでは、ゴム・プラスチック等の高分子材料の劣化・破壊の原因と対策および寿命予測について詳解いたします。
ある日、カメラを保管している防湿庫の中を掃除していて、某社製フィルム一眼レフカメラの裏蓋のフックが破壊しているのを見つけた。これは購入してから5年も経過していないカメラで、常に防湿庫に保管していた。フックの破壊の様子を観察したところ、明らかに製品設計ミスと思われたが、メーカーに確認したところ、すでに品質保証期間を過ぎているので有償修理と告げられた。製品の使用において時間経過により材料が破壊する現象を劣化と呼ぶならば、この事例も「劣化」になる。但しこの事例では耐久性をア – レニウスプロットで予測できる現象ではない。本講座では、ア – レニウスプロットで寿命予測を行っている狭義の「劣化現象」だけではなく、時間経過で高分子材料が破壊する現象など幅広く基礎から解説し、製品設計で高分子材料の劣化をどのように考えたら良いのか説明する。 材料メーカーだけでなく、川下に位置する成形メーカー技術者や最終製品の組立技術者が日々品質設計で困っている問題について取り組むときのヒントも得られるようプログラムに工夫している。また、高分子材料の基礎事項 (ツボ) についても説明し、専門外の技術者が聴講しても全体の理解が得られるように配慮している。
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