第1部 全固体リチウム二次電池の開発に向けた電極/固体電解質の界面制御
(2018年1月25日 10:00〜11:30)
- リチウムイオン二次電池の現状と課題
- 全固体電池の概要
- バルク型酸化物全固体電池における界面制御
- 固体電解質
- Li金属負極の反応
- 電極/固体電解質界面の抵抗低減
- まとめ
第2部 薄膜型全固体電池の作製と電解質/電極界面におけるイオン伝導特性
(2018年1月25日 12:10〜13:40)
本セミナーでは、薄膜型全固体電池を作製し、固体電解質と電極の間の界面におけるイオン伝導特性ならびにその界面構造を定量的に評価する方法論を学ぶ。同時に、電解質/電極間の界面抵抗の発生起源を原子レベルのミクロな視点で理解する。
電解質/電極界面のイオン伝導特性は、電解質と電極の材料の組み合わせだけではなく、その界面の形成プロセスに強く依存する。高いイオン伝導特性を示す界面構造ならびに全固体リチウム電池の開発設計指針について解説する。
- 全固体リチウム電池の開発課題
- 固体電解質/電極の高い界面抵抗とその起源
- 界面抵抗低減の取り組み
- 薄膜型全固体電池の作製と評価
- 界面研究の方法論 (構造を規定した界面の利用)
- 薄膜作製手法 (パルスレーザー堆積法、スパッタ法)
- 電池材料のエピタキシャル薄膜
- 薄膜型電池の電池特性
- 交流インピーダンス測定による界面抵抗評価
- 固体電解質/電極界面の構造評価
- 透過電子顕微鏡を用いた構造評価
- 表面X線回折を用いた構造評価
- 界面抵抗の発生起源と全固体電池の開発設計指針
- V級正極を用いた全固体リチウム電池
- 低抵抗界面の実現と高速充放電
- 界面修飾・アニール効果
- 電解質/電極界面におけるリチウムイオンの拡散現象
第3部 硫化物系固体電解質微粒子の合成と電極複合体の作製プロセス
(2018年1月25日 13:50〜15:20)
EVの普及が加速される中、車載用高性能蓄電池の重要性が高まっている。なかでも、無機固体電解質を用いた全固体リチウム電池は、安全性や信頼性に優れた究極の蓄電池であり、現行のリチウムイオン電池を凌ぐエネルギー密度や出力密度の実現可能性が期待されている。
ここでは、全固体電池に関する研究動向を概説し、そのキーマテリアルである硫化物ガラス系固体電解質の合成手法とその特長について述べる。また、バルク型全固体電池を構築するための、電解質微粒子と活物質粒子を用いた電極複合体の作製、電解質と活物質の区別のない電極 – 電解質二元機能物質のプロセッシングについて説明する。さらに、バルク型全固体電池の高エネルギー密度化にむけた様々な取り組みについて述べる。
- はじめに
- 全固体電池の特長と研究動向
- 無機固体電解質材料の基礎
- 無機ガラスベース固体電解質の合成手法
- 溶融急冷法
- メカノケミカル法
- 液相法
- バルク型全固体電池の基本構成と界面構築
- 全固体リチウム二次電池における界面構築
- 活物質粒子への電解質コーティング
- リチウムイオン電池の全固体化
- 全固体リチウム – 硫黄系電池
- 全固体リチウム – 硫黄電池
- 遷移金属多硫化物正極
- 電極 – 電解質二元機能物質
- 今後の展望
第4部 機械混合法による硫黄正極複合体の作製
(2018年1月25日 15:30〜17:00)
次世代電池として期待されている全固体型のリチウム硫黄電池の開発状況と課題について解説する。特に硫黄正極複合体の作成手法や、特徴について説明し、これまでに開発した、機械混合法による正極複合体作成とその構造、性能を中心に、詳細を解説する。
- 全固体リチウム硫黄電池
- 全固体電池の特徴
- 全固体リチウム硫黄電池の現状
- 硫黄正極複合体
- 硫黄系活物質
- 導電助剤
- 固体電解質
- 複合化手法
- 機械混合法による複合体作製
- 複合体の構造
- 複合体の電気化学特性
- 複合体の反応メカニズム
- 高温機械混合法による複合体作製
- 複合体の構造
- 複合体の電気化学特性
- 複合体の反応メカニズム
- 他の複合化手法の例
- 総括