中期の未来 (10年先程度) を見越した技術や商品の開発は、技術開発ロードマップ上では短すぎ、また経営戦略上では長過ぎ、ちょうど両者の狭間にはいって取扱いが難しいテーマである。そのようなときに、未来シナリオの考え方を組み合わせた戦略意思決定が有用である。
本講座ではそのような手法の1つであるスキャニング手法を用いた未来洞察を体験を通じて学ぶことを目的とする。
解説
- はじめに
- 講師の自己紹介
- ビジネスにおけるシナリオ手法の活用 ~シナリオとは何か?~
- 様々な未来予測の方法
- ForecastとForesight
- 歴史や事例を参考にする
- 均衡点のメカニズムを見つけ出す
- 重回帰分析
- 外挿法 (差分に着目する方法)
- FACT (事実) 、FAITH (仮説) 、FEAR (外部性・不確実性)
- インサイド・アウト発想 (Forecast) とアウトサイド・イン発想 (Foresight)
- 洞察問題 (Insight Problem) とは?
- 未来洞察の論理構造
- 「知らない」ことすら知らない状況
- 福島第一原子力発電所事故
- 中国温州市鉄道衝突脱線事故
- シナリオの種類
- 供給者ドメインの「イシュー」シナリオ
- 技術ロードマップ法
- デルファイ法
- 社会変化のシナリオ
- SEPTEmber分析法、あるいはPEST分析法
- KJ法
- 未来シナリオ
- スキャニング手法
- スキャニング手法とは?
- スキャニング・マテリアル
- スキャニング・マテリアルの構成
- スキャニング・マテリアルの使い方
- スキャニング・マテリアルの作り方と情報源
- インパクトダイナミクスによるアイデア作成
- 帰納の定義と種類
- 「帰納」的発想を使う2つのステップ
- 様々な「帰納」的情報集約手法
- 分析と構成
- 「構成」と「前方推論」
体験ワークショップ
- スキャニング手法の体験
- インパクトダイナミクス体験
- 1960年代にスタンフォード・リサーチ・インスティテュート (SRI) が開発した手法。 「未来」をロジカルな推察から導き出されるものとは違う非連続的なものだと捉え、将来起こり得る変化の兆しとなりそうな情報を収集・吟味することで想定外の「未来」の可能性を推察する。
既存のトレンドや業界潮流とは異なり、かつ業界全体や生活者へのインパクトが強いと思われる世界中にある未来観 (ニュース、視点) を収集し、コメントを加えたもの。