医薬品原薬製造時のトラブル事例を踏まえたラボデータ取得とスケールアップ技術

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本セミナーでは、原薬製造時に必要なラボでのデータ取り・実験と、実生産時のスケールアップ及びトラブル事例について解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 「医薬品原薬製造時のラボレベルを抜け出すためのデータ取得とトラブル対応」

(2018年01月29日 10:30~12:30)

 医薬品の開発初期には、試験用原薬の供給スピードが求められる。製造プロセスが十分に検討されていない段階で、場合によってはパイロットプラントスケールでの製造が必要となる。ラボでのプロセス化学研究からパイロットプラントでの原薬製造にスケールアップするために、どのようなデータ取り・実験が必要かを解説する。  スケールアップで最も重視する必要があるのが、反応危険性である。スケールアップによる事故は、作業者の生命を脅かすだけでなく、近隣住民にも被害を与え、会社の信用問題にも発展する可能性がある。ラボからパイロットプラント製造実施までにどのように反応危険性を評価してプロセスに反映するかも概説する。  演者が経験した実例をまじえて紹介するので、面白く聞けるのではないかと思う。

  1. スケールアップ検討に入る前に
    1. 医薬品開発におけるプロセス化学
    2. 製剤研究との連携
    3. 理想的なプロセスとプロセス研究のステップ
  2. ラボとプラントの違い
  3. ラボでのデータ取りとその活用
    1. チェックするべき項目
    2. サンプリングシートとその活用
    3. 安定性データ、ストレステスト
  4. ユーステスト、模擬実験
  5. 反応危険性評価
  6. プラントへ移る前に
    1. 攪拌の課題、ろ過の課題
    2. プラント機器の材質
    3. ダミーラン
    4. コミュニケーション、レビューシステム

第2部. 「医薬品原薬開発におけるスケールアップ技術とトラブル事例」

(2018年1月29日 13:15~15:15)

 原薬の開発スピードアップに伴い、プラントスケールでの製造実績が少ないまま実生産プラントへの製造技術移管が進められるケースが増加している。その結果プロセス化学者はラボスケールでの合成法の構築に傾倒してしまい、スケール変更により発生する、原薬品質に影響を与える設備能力の変化 (スケール依存性因子) が起因となる異常を察知しその原因を究明することができなくなるリスクが生じている。  そこで本講演では、基本的なプロセス化学の役割や医薬品開発への関わり、品質の同等性保証の手順を再確認すると共に、代表的なスケール依存因子の紹介と、スケールアップ及びトラブル実例について報告する。

  1. アステラスGの紹介
    1. 自己紹介
    2. アステラスGの概要
    3. 低分子原薬リード機能
      (プロセス研究所と原薬生産工場の連携)
  2. プロセス化学の役割
    1. 医薬品開発フロー
    2. 原薬のプロセス研究イメージ
    3. 製薬企業におけるプロセス研究の流れ
    4. 開発ステージとプロセス化学との関わり
    5. プロセス化学の基本的な考え方
    6. 原薬開発の過程でプロセス化学に求められるもの
  3. スケール依存因子と品質同等性
    1. スケール依存因子例
    2. 原薬の重要品質特性と重要工程パラメータ
  4. プロセス開発の実例
    1. 開発初期のプロセス検討実例
    2. 開発後期のプロセス検討実例
  5. スケールアップトラブル実例
  6. これからのプロセス化学について

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)
136-0071 東京都 江東区 亀戸2-19-1
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