熱拡散率・熱伝導率・比熱の基礎と温度波熱分析法の材料開発分野への応用

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本セミナーでは、真空断熱材の建材応用、断熱・遮熱性試験法、特に熱伝導率測定にスポットを当てて解説いたします。

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プログラム

熱伝導率や熱拡散率データへの要求は拡大する一方、熱学として全体を見渡すと意外なほど理解されていないようである。  本講演では材料工学の立場から、熱エネルギーと温度、比熱と熱伝導を中心に、物性の定義と実用上重要な機能値 (熱抵抗や熱容量など) の関連を基礎から平易に解説する。また、市販の装置を中心に測定法の原理と特徴を述べ、演者らが開発した温度波熱分析法を詳述し、実機でのデモを予定している。この方法は薄膜試料の測定が容易で、金属・ガラス・プラスチックの1mm以下の試料で、かつ大きさも1mm以下という特徴がある。  温度波測定法の測定結果について、多数の例を用いて解説する。主なものに、配向高分子フィルム・シリコンウエハ・炭素系複合材料・多層膜・接着剤・放熱ゴム・銀ペースト・鉛フリーハンダなどを取り上げる。また、発泡剤・粉体・液体などを簡便に測定できる温度波法 (振幅減衰法) についても詳述する。さらに、赤外カメラを用いた可視化熱分析法による新しい方法も紹介する。

  1. 熱学基礎
    1. 熱とはなにか
      • 熱エネルギーと温度
    2. 熱の四定数
      • 比熱
      • 熱伝導率
      • 熱拡散率
      • 熱浸透率
    3. フーリエ式と熱拡散方程式
    4. 物性値と機能値
  2. 測定技法と標準化
    1. 比熱の測定法 (DSC)
    2. 熱拡散率・熱伝導率の測定法
    3. 測定法間の比較
    4. プラスチックの熱関連ISO
  3. 温度波法の原理と実際の装置 (実演を含む)
    1. 測定原理 温度波とはなにか
    2. 位相を使う熱拡散率測定法
    3. 振幅減衰を使う熱伝導率測定法
  4. 温度波熱分析法の実際 – 高温から極低温まで
    1. 高分子薄膜材料への適用
    2. 金属・セラミックスへの応用
    3. 複合系材料 粒子分散系と多層系
    4. ゲル・ゴム・接着剤・両面テープ
    5. 粉体 (金属・セラミックス・有機物を含む) ・液体
    6. 発泡材料・布・紙の測定はどうするか
  5. 赤外カメラを使いこなす
    1. 赤外線と熱
    2. 赤外カメラの熱分析への応用
    3. 可視化熱分析 融解と結晶化の観察
    4. 外部加熱による熱拡散率の測定法としての展開

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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