主としてプラスチックを対象として、添加剤分析に必要な知識・技術を「分析目的別」「測定技術別」「分析対象別」で整理して、基礎から実際のコツまで解説する。
「分析目的別」の解説では次の3種を取り上げるが、最も面倒な(2) に注力する。
- (1) Target analysis:分析したい添加剤が決まっている。代表例は、自社品の品質管理のための定量分析
- (2) Non-target analysis:特定の添加剤ではなく、配合されている全添加剤を知る分析。代表例が他社品の添加剤配合の分析であり、定性の比重が高い。
- (3) 作用機構・現象の解析:ブリードや変色トラブル
「測定技術」では、最新の装置についても触れるが、むしろ、普通の装置での分析や泥臭い分析法を重視する。
「分析対象別」では、HALSやリン系酸化防止剤、カルボン酸塩、帯電防止剤等、分析しにくいものを重視する。
- 序:添加剤分析の意義・目的
- 概論 (1) :添加剤の種類と効用
- 概論 (2) :目的別分析指針
- 概論 (3) :添加剤分析に使用される分析法の使い分け
- 各種分光法
- 質量分析
- クロマトグラフィー
- 化学分析 等
- 共通前処理技術:添加剤の分離・濃縮のための前処理
- 添加剤を基材から分離するための前処理技術
- 添加剤のグループ分けのための前処理技術
- 既知試料中の特定添加剤の定量の進め方
- 添加剤分析のための赤外吸収スペクトルの読み方
- 未知試料中の添加剤の定性分析 (1) :基礎編
- HPLC/MS
- HPLC/FTIR
- TLC/FTIR 等
- 添加剤別分析ガイド
- 添加剤全般に触れるがHALS、リン系酸化防止剤、カルボン酸塩、帯電防止剤を重視
- 未知試料中の添加剤の定性分析 (2) :実践編
- 成形品における添加剤の状態分析
- 添加剤に由来する品質トラブルの分析