本セミナーでは、有効数字の処理技法から解説し、測定結果に見合った数値を分析値として正しく整理・提出するために必要な考え方について解説いたします。
分析装置のめざましい進歩と普及に伴い、ppm (µg/g, µg/cm3) ~ppb (ng/g, ng/cm3) やそれ以下の極微量レベルであっても、測定を行うこと自体は高度な技術を要する作業ではなくなった。その一方、装置が供給する多彩な数値を元に、報告書として提出すべき分析値を意味づけることは以前より難しくなってきていると言えよう。“測定値”を整理して“分析値”にすることは紛れもなく定量分析手順の一つであるが、実際にはあまり適切に行われていないため、分析値の評価が不明瞭になっているものと考えられる。 本講演では、有効数字の処理技法を端緒として、測定結果に見合った数値を分析値として正しく整理・提出するために必要な考え方について解説する。