地球温暖化や大気環境改善の観点から、エンジンから排出される温室効果ガス及び環境汚染物質の徹底的な低減が求められています。従来のガソリンエンジンやディーゼルエンジンにおいても、様々な対応技術が提案され、着実に環境性能の向上が進んでいるほか、新たな高効率化技術の研究開発も精力的に行われています。例えば、昨今、「高圧縮比化、超希薄燃焼 (リーンバーン) 、大量排ガス再循環 (EGR) 、直噴、過給ダウンサイジング、ダウンスピーディング、レスシリンダー、高膨張比 (アトキンソン、ミラー) サイクル、可変動弁技術、遮熱、HCCI、PCCI、RCCI…」 など、多様な技術が提案されています。これらの技術の利点や狙いを“原理に基づいて”理解すれば、上記の技術がなぜ有用なのか、すんなり納得できます。また、原理を理解すれば、新たな技術の創生や、将来技術の予測にも役立つはずです。 本セミナーでは、エンジン熱効率や性能を支配する因子など、エンジン高効率化の理論と、最新エンジン技術との関係を、熱力学などの基礎理論から分かり易く説明します。その上で、注目される各種最新技術について、原理と対応させながら解説します。