第1部 指先圧迫や指先振動提示による疑似反力提示とVR物体の把持感への応用
(2018年1月17日 10:00~11:30)
- はじめに
- 手指への力覚提示とVR環境での作業
- 接地型力覚提示装置
- 非接地型力覚提示装置
- 作業と指先で知覚する力
- 指先圧迫による擬似反力提示の検討
- 動作原理
- デバイス構造
- 感覚提示特性
- 指先振動制御による接触の代替提示の検討
- 振動ファントムセンセーション
- 法線力、接線力、および滑りの代替提示
- デバイス構造
- 感覚提示特性
- 力覚レンダリングと非接地型力覚提示で生じる問題
- 力覚レンダリング法
- 提示力と操作力
- VR物体への侵入と過大反力
- 問題の軽減
- まとめ、指先力覚提示の最近の動向と今後
第2部 疑似力覚提示と弱感覚提示ディスプレイ
(2018年1月17日 12:10〜13:40)
VR環境において振動ではなく重さや硬さなど外力によって得られる感覚を再現する場合、装置の大型化が問題となる。実際の物理現象とは一部異なる刺激を再現することにより、装置の小型化や安定化が期待される。
本講演では、そのような疑似力覚提示の概要とその実現例、そして近年取り組んでいる弱感覚という新たな情報伝達方法について概説する。
- 疑似力覚提示の概要や利点
- 皮膚圧迫、関節圧迫、電気刺激による力覚ディスプレイ
- ヒトの生体構造を考慮した装置設計
- 外力を再現する非接地力覚提示ディスプレイ
- 力覚提示による道具操作支援
- 弱感覚の定義
- 湿度制御によりヒトや物の気配を提示する弱感覚ディスプレイ
- 情報伝達における弱感覚の可能性
第3部 力触覚伝送技術搭載!双腕型『General Purpose Arm』
~Real Avatar・もう一人の自分~
(2018年1月17日 13:50〜15:20)
本講座では現在のロボットが抱える問題点をご説明したのち、その解決策となり得る力触覚技術についてご紹介致します。力触覚を伝送する技術は慶應義塾大学が世界で初めて実現に成功したものであり、今後あらゆる分野での活用が期待されます。
本講座では特に、世界最高水準の力触覚技術を搭載し、人間動作の記録・編集・再現が可能な世界初の汎用ロボットアーム (General Purpose Arm: GP-Arm) をご覧いただきます。
本GP-Armは、ロボットが苦手としてきた力加減を自由自在に制御し、人間同様に柔軟でかつ力強い、環境適用性の高い動作を生成することが可能です。人間の代替として産業、家庭、福祉介護、医療、農業など、人手や手間暇のかかる分野の自動化、省力化、そして人間と協調した作業での活用が期待されます。
- 既存の電動人工物には一般に認識されていない欠点が存在=力触覚の欠如
- 力触覚技術は感覚技術最後のブルーオーシャン
- ハプティクスとリアルハプティクスとの違い
- 動作・運動の真髄=剛性と双対性
- 従来のロボット技術が抱える問題点
- ロボットに求められる役割の変化
- 我々が有する世界初の力触覚技術とは?
- 力触覚移植を用いたハプティクス義手 (CEATEC AWARD 審査員特別賞受賞)
- General Purpose Arm
- Internet of Actions
第4部 触覚ディスプレイに向けた触覚振動の機械学習、剪断力を用いたテクスチャ/形状同時提示ディスプレイの開発
(2018年1月17日 15:30〜17:00)
- インタフェースとしての触覚
- 触覚インタフェースの重要性
- ソトからヒトへ
- 情報チャネルとしての触覚
- 触覚の受容器
- 近年の触覚ディスプレイ
- 剪断力を用いたテクスチャ/形状同時提示ディスプレイの開発
- ヒトからソトへ
- 手の動作とヒトの意図
- 近年の触覚センサ
- 触覚における入力インタフェース設計
- 触覚ディスプレイに向けた触覚振動の機械学習
- 触覚の双方向性
- アクティブタッチ
- 相互作用としてのインタラクション
- 触覚デザイン
- 実用的な触覚デバイスのためのデザイン
- コンテンツの設計手法
- 触覚コンテンツの双方向性