(2018年1月11日 10:00〜11:30)
便秘は患者のQOLを著しく低下させ、また患者数も多いので、臨床医には基本的な知識が必須である。慢性機能性便秘は、大腸の蠕動運動能の低下、直腸壁の内圧に対する感受性の低下、排便反射の減退や消失、胃結腸反射の減弱、腸管内腔の拡張などの機序により生じるが、そのような病態を引き起こしうる薬剤を内服した場合にも薬剤性便秘症を引き起こす。抗コリン薬、抗精神病薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬、オピオイドがその代表である。
(2018年1月11日 12:15〜13:45)
近年、便秘に対する新しい薬剤が次々と発売され、便秘の診療が大きく変化しており、「慢性便秘症診療ガイドライン」が発刊されました。 今回、便秘の病態と病態に応じた治療方針、及び診療ガイドラインについて紹介させていただきます。
(2018年1月11日 14:00〜15:00)
便秘は、抗がん剤治療において誘発される副作用として、嘔気、嘔吐や下痢とともに比較的起こりやすい症状の一つである。便秘が長期化すると、便が硬化することでさらなる便秘を引き起こし、嘔気症状なども起こすことがある。便秘薬を適切に使用し排便コントロールを良好に保つことは意外と難しく、便秘に難渋するケースも多い。患者QOLを維持するために適切に薬剤を使用し、慢性的な便秘を予防しながら、がん化学療法を行うことが重要である。