固体でありながら、その中をイオンが高速で移動できる “固体イオニクス” 材料は、燃料電池や二次電池に代表されるエネルギー変換デバイスを始め、センサー、リアクタなど、幅広いデバイスへの応用が期待されています。
本講座では、固体イオニクス材料におけるイオン・電子伝導性や反応性、それらに深く関わる格子欠陥の理論的取扱いを解説します。また、イオニクス材料の物理/化学的性質、各種物性の適切な実験的評価手法について、具体例を交えて紹介します。
- 固体イオニクス材料とは
- 固体におけるイオン伝導と格子欠陥
- 固体イオニクス材料の具体例
- 固体イオニクス材料の応用例と現状
- 固体酸化物形燃料電池、酸素センサー
- 一次・二次電池
- 固体イオニクス材料の基礎
- 固体イオニクス材料の熱力学
- 化学ポテンシャル、電気化学ポテンシャル
- 酸化物の熱力学
- 格子欠陥と酸素不定比性
- 固体におけるイオン伝導の理論
- イオン伝導の駆動力
- 拡散方程式、拡散係数
- 混合伝導体の取り扱い (ワグナー理論)
- 固体イオニクスデバイスの熱力学
- 全固体電池の起電力の考え方
- 全固体電池におけるポテンシャル分布
- 固体イオニクス材料の混合導電性とデバイス性能
- 液体電解質電池との類似点・相違点
- 固体イオニクス材料・デバイスの評価法
- 固体イオニクス材料の合成
- 適切な材料・デバイス評価のための電気化学セルの作製
- 固体イオニクス材料の材料物性評価
- 導電率
- イオン・電子導電率、輸率
- 固体イオニクスデバイスにおける電極反応の評価
- 電気化学測定法
- 分光学的手法を用いたオペランド計測