第1部 二軸延伸フィルム成形の基礎と応用
- 延伸性、厚み制御、物性予測評価およびその応用 -
(2017年12月21日 9:30〜11:00)
二軸延伸フィルム成形で問題になるフィルムの偏肉、延伸性、成形不安定現象、高速成形時の破断などの原因に関して、テンターニ軸延伸、チューブラーニ軸延伸を中心に解説し、さらに延伸性評価に関する手法に関しても紹介する。
- 原反シートの冷却解析と球晶サイズ
- テンターニ軸延伸成形
- 理論解析
- 成形性
- 延伸性
- 成形安定性
- 冷却の効率化
- 延伸時の構造発現
- 二軸延伸性評価手法
- チューブラーニ軸延伸成形
- 理論解析
- 成形性
- 各種成形条件、樹脂の性質と各種物性
- テンター延伸とチューブラー延伸の相違点と特徴
第2部 フィルムシート成形における品質安定化技術
(2017年12月21日 11:10〜12:40)
光学フィルムをはじめとするフィルムシート成形において、厳しくなる要求品質を満たすためには、各装置の特性を理解し最適な操作が必要とされる。本講演では、各成形装置による高品質化への技術と対策を紹介する。
- フィルムシート成形技術の最近の動向
- フィルムシート成形装置の概要
- 押出機
- ダイ
- キャスティング装置
- 延伸機
- 巻取機
- 押出機の未溶融や熱劣化防止
- ダイの不良・不安定現象の対策
- キャスティングのネックイン、シート厚み解析
- 延伸工程のフィルム安定化技術
第3部 Tダイの構造とフィルム押出成形技術
(2017年12月21日 13:20〜14:40)
- Tダイ
- Tダイの種類
- 内部マニホールド設計
- リップ調整ボルトの構造とチョークバー調整ボルトの構造
- ヒータ温調の考え方
- ダイの精度の考え方
- フィードブロック
- フィードブロックの利点
- フィードブロックの種類
- 分流弁の例
- フローコントロールピンの役目
- 3Dモデルによる流路の可視化
- 各種フィードブロックの特徴
- マルチマニホールドダイ
- マルチマニホールドダイの利点
- マルチマニホールドダイの種類
- 3Dモデルによる流路の可視化
- フィードブロックとマルチマニホールドダイの分類
- 特殊な金型事例 (図面を例にして、説明する)
第4部 赤外・ラマン分光による フィルム延伸・配向結晶性の解析と応用
(2017年12月21日 14:50〜16:10)
赤外分光・ラマン分光はいずれも分子振動を測定し、化学構造を明らかにする手法である。本講座ではまず、赤外分光法・ラマン分光法の基本的な原理および一般的な測定事例を紹介する。さらに、フィルムの評価に必要不可欠な分子配向の評価手法について、複数の測定法の特徴と具体的なサンプル評価例を中心に解説する。
- 赤外分光法とラマン分光法の原理
- 赤外分光法の原理
- ラマン分光法の原理
- 赤外分光法とラマン分光法の比較
- FTIRの主な測定手法・配向測定事例
- - 偏光子による透過測定でのフィルムの配向評価
- 偏光ATR付属品によるフィルムの3次元的配向評価
- 赤外顕微鏡による微小領域のフィルムの配向評価
- ラマン分光光度計の主な測定手法・配向測定事例
- フィルムの深さ方向・ポリマーの結晶化度測定
- ラマン測定と偏光
- フィルムの配向度評価
- 偏光フィルターの評価
第5部 フィルム製造におけるシミュレーションと解析
(2017年12月21日 16:20〜17:40)
ディスプレイ等に用いられる光学フィルムの製造・延伸技術等を概観する。特に、テンター延伸 (横延伸) の有限要素シミュレーションや、フィルムキャスト工程の数理モデルによる解析例を紹介する。
- 光学フィルムの製造プロセスと用途
- 原料樹脂からロールフィルム製造まで
- フィルム製造の各種要素プロセス (押出、フィルムキャスト、延伸)
- プラスチックの特性と用途
- フィルム延伸のシミュレーション技術
- 高次構造と応力 – 光学側
- 横延伸の有限要素シミュレーション
- 屈折率楕円体予測
- フィルムキャスト工程の解析
- 1次元ニュートン流体モデル
- 1次元Power – Low流体モデル
- 断面2次元ニュートン流体モデル